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最近のライブハウス文化を疑う私の思考と結果

成瀬心美のメスコランサの歌詞、めっちゃエモが詰まってて好きないのくまです。

画像はライブ中に同人誌を読ませてくるボーカルと、同人誌のエロいページだと思ったら何故か当日のイベントのフライヤーで困惑する私です。

私、ライブハウスにスタッフとして行くようになって11年、出るようになって7年、ライブハウスで数年働いたり色々と見てきました。
……そして一部のライブハウスの界隈に行くのが出るのも見るのも嫌になって来ました。
よくライブハウスのノルマがあるからどうとか、色々と現状に対する問題提起を見るのですが、ここ数日色々な方と濃密に話す時間があったので考えがまとまりましたのでそのお話をしたいと思います。


1.バンドマンを「本気でバンドやってる!」と錯覚させるシステム

よくフリーターバンドマンから言われます
「月一本以上ライブやってる、毎週スタジオ入ってる、その為にバイト生活、俺は本気でバンドやってる」
おいちょっと待て
目的と手段が逆転してるぞ。
「平日なんですけど、いいバンドばっかりなんでライブ来てください」(オープン16時で終わりが22時半を超える6バンド以上のイベント)
あほか……学生も普通に働いてる人も行けないのわからないのか。
世の中の半分が自営業とフリーターだと勘違いしてるのか?

一度何が起こっているのか興味本位で行ってみました。
そこそこ入ってるように見えるんですね、そりゃそうですよ、殆ど対バンなんですもん。
良いライブした気になれるんでしょうね。
そして打ち上げでライブハウスで酒で潰しあっておしまい、良い1日だったと錯覚できるわけだ。

当たり前だけどお客さんも増えない、ライブハウスがバンドをいい気にさせて打ち上げで潰して回収する魂胆が丸見えですね。
トドメにブッキングの人間がこう言うそうですよ「打ち上げ出ないと売れない」
………アホか

「毎週スタジオ入ってます」
私もやってました、でも最初の半年〜一年で十分、ただ会うのは大事、だから王将の餃子とビールでも十分な部分もある。
毎週スタジオで何をしてるのか、集まって次のセトリ確認して……真面目に録音して聞き返して……音作りや演奏に反映させるトライアンドエラー、これを真面目にやってる人ってどのくらいいるんでしょうか?
勉強してトライアンドエラーして演出に拘って、できてますか?
口ではやってるって言っても結果が伴っていないなら方法論を見誤ってますよ。

2.バンドよライブ本数を増やすな

私はバンドがライブ本数を増やすべき時期と、ある程度絞るべき時期があると思います。
スタイルを確立してトライアンドエラーする期間、統計をしっかり取って取捨選択する期間、どこのライブハウスとやっていくかを見極める期間……
ここはライブ本数を増やすべきでしょう。

一方で、それ以降って同じエリアでやるなら人気バンドでもない限り月1でも多いと思います。
ある程度焦点と方法論をまとめることができたバンドは、ライブは数じゃなくて質を優先すべきで、リソースを一点集中させるべきではないでしょうか?
毎回一本のライブに同じリソースを裂けますか?

あるハコのブッキングの人がいいました(めっちゃいい人・だいすき)
「バンドマン、ライブ見るん嫌いなんかな……対バン見るん嫌いなんかな……」
これなんですが、リソースの分散でライブの質が低下した結果だと思います。
だって、面白いコンテンツならパチ屋行ったり、楽屋でスマホゲームなんかせずにソデやホールから何やってるんだろう、噂話聞いてるけど何するんだろうって見に行きますから。

3.金払ってでもいろんなライブ行ってますか?

呼ばれないと行かない体質になってませんか?
ここ2年くらいひょんなことから地下アイドルの現場も、V系も、広く見に行く機会がありまして、それぞれとても学ぶものがあります…良いところも悪いところもね。
少なくともいつも対バンする友達のライブだけ行く、何時ものハコ何時もの界隈以外のサンプルを得ることも大事ですよ。
今のご時世、300キャパの会場でトッププロを見ることができる機会もあります、プロの心得や考え方だって吸収できますよね。

4.劇的に増えたスタジオライブって実際どうよ

アンダーグラウンドミュージックの台頭が著しい昨今、スタジオライブが増えました。
個人的には、アンダーグラウンドミュージックでもある程度本気で活動したい若手は安易に出ない方がいいんじゃない?と思ってます。
昨年私のバンドとサポートで2回ほど出て判った部分ですが、やはり色々な部分で弊害はあります。
まず、客視点で言うとまず「スタジオライブだから行きたい」なんて層多くはいません。
音も生音に近くなります。まだカフェやバーで演奏する方が雰囲気もいいでしょう。
バンドはやりたいけどそんなに頑張るほどでもなく、仲間内でワイワイやりたい人はいいでしょう、安いし………
……でも自分がどうなりたいかは考えて取捨選択するんだ………少なくとも一般的なお客さんの思考に立ち返って考えて欲しいです。


5.世の中には色々なバンドがいる

東京でなくとも平日はサラリーマンをしながら、年1〜2回500人規模の箱でワンマンが出来るバンドもいます。
例えば赤犬とか。
やっぱりね、そう言うバンドのライブ行くと楽しいんです。
音楽以外の所でも楽しませてくれる。
「俺たちは音楽で勝負するんだ」
それもいいけど他の部分で幾らでも良さを増幅できるんじゃないかな?
幾らでも奥行きを持たせることができるんじゃないかな?


6.まぁ、なんでもいいけどね

長々と色々言ってしまったわけですが、マーケティングとマネージメントの初歩的な部分って改めて大事なんじゃないかと思った昨今です。

アレクサンダーテクニークという技術があります。運動機能改善…みたいなものが元なんですが、必要な所以外に力入ってない?って自分で気付いて改善すると言うもの、バンドの運営においても目的の明確化と不要な部分を切り捨てることは大事なんではないかなと思います。

別の部分で手段の目的化、目的に対しての行動と手段なのに、行動と手段ありきでそれをすることが目的になってない?という考え方。

たまには客観的に色々な角度から考えたり、勉強することを求められてるんじゃないかなと思います。

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