インテグラル・シンキング

2021年1月22日

#インテグラルシンキング #鈴木規夫
この本は本当に面白かった。
わかりやすかったし、具体的だと思った。
が、書評とか読んでいて、真逆の意見がいくつかあり…
で、結局どうなの?
わからない
とか
長い
とか
具体的でない
とか
あ~、現代ってこういう「病」なんだなぁということがわかった。
ビジネスにおいては「結局どうなの?」はありだと思うんだが
プライベートにはその論理は持ち込まないようにしよう、というのはかなり前に自分の中で決めたことで
震災のときも、このコロナ禍でも世論はまさにこれである。
「で、結局どうなの?」
これにはふたつあって
政府だの、なんとか会だのが結論を濁したりぼかしたりしてるときに(多々ある)
わかりやすい結論を発言元に言わせて言質をとりたい、というやつ。
ビジネスにおける手法はこれと同じ。
それはOK。なのでそれはさておいて
何が病なのかというと
「で、結局どうなの?」と聞きたがる理由がもしかして…
本当に、わかってないの?(え?)
っていう。。。
前者、すなわち言質をとりたいという場合は、少なくとも聞いている人間は、何を言わんとしているかはわかってるっていう前提なのね。
であえて「それはこういうことですよね」とは言いたくないという。促すのではなくて本人から言わせたいと。
ではなく、本当にわかってないってゆー。。。💦
庶民向けに具体的な例などあげてわかりやすく説明しようと試みれば
長すぎて「で、結局どうなの?」
簡潔にまとめようとしても
「で、結局どうなの?」
親切心で比喩表現などを絡めるとそもそもピンとこない…
最近の日本人ってこのあたりの訓練してないんだね。
これ、年齢はまったく関係ないです。
とある人の発言なり文章を本当に字面だけで解釈しようとして(めんどくさがって)
それを咀嚼して自分の中に落とし込むっていう訓練をしていない。
これは、能力ではなく訓練です。
なぜ訓練してないかっていうと、訓練してなくともけっこうふつうに生きられるからなんだろう。
生きられるけど、幸福度が高まるかっていうと、どうなんだろうね。
今の時代どうなってるかってゆーと、庶民の「で、結局のところどうなの?」に応えてくれる「まとめサイト的な人物」が人気で(誰とはいわないが)、そういう人たちに見事なまでに誘導されていっちゃってる。
結論、じゃないけどこの本の中にかかれてるこれはホント刺さったな。
いやホントそう、って。加齢と共に確信するようになってきた
「芸術作品の芸術的な価値は数値で示すことはできません。
鑑賞者自身がある程度内面的に成熟していることが、その作品の真価を理解できるための必要条件となるという場合もあります。」

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