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半年前より確実に輝きを増した祖母100歳

約半年ぶりに100歳の祖母に会いに行った。

うだるような暑さ、という言葉がぴったりなこの夏に祖母は変わらず元気でいるのか心配だった。

なんせ最高気温37度。

「来たよー!」

祖母に会いに行ったときの私の第一声は決まっている。
そして祖母はいつも

「来たねー。元気やったねー?」

と言う。


「ドーナツ買ってきたよ」


祖母は甘いものが大好きだ。

あと肉とピザも。


「ドーナツ?さっき昼ご飯食べたばっかりやもんなぁ」


と言った30分後にはリビングに来てミスドの箱をゴソゴソしだす。

どうやら夏バテはしてないようだ。

私がチョイスした10種類の中から祖母が選んだのは「もっちりフルーツスティック」。


くっ!私が目をつけていたやつ!


ドーナツと言えばリング状なのにスティックを選ぶとは読みが甘かった。
2つ買うべきだったか。

もう1つ目をつけていた新作を「私これがいいー」と奪ったのは75歳の母だった。
年功序列か。そういうことか。


夕飯の時間までひ孫たちのドタバタお遊びが始まった。

それに祖母はほぼ毎日付き合っているらしい。


「ばーちゃん!ここ座って!」


と、小学生になったばかりの弟に手を引っ張り座らされ、紙風船の飛ばし合いをしたり。

輪投げをさせられたり。

お手玉をさせられたり。


夕飯が済むと、中1のお兄ちゃんと3人でトランプをやり始めた。

神経衰弱を。


いやもう、体も頭も使いまくりじゃないですか。


つい数か月前に祖母はデイケアデビューを果たしたが、それから元気レベルが増した気がする。

「デイケアって週1回なの?」

母に聞いてみた。

「最初は週1回だったんだけどね、体力的に週2回でも行けるねってなって今は2回行ってる」

やはりレベルアップしていた。


今までも元気ではあったけど、笑顔が確実に増えた。

ピッカピカの笑顔。

いつもこんなに笑ってたっけ。

そして私の帰る時間が来ると、玄関まで見送りに来てくれた。


「またねー。体に気をつけてね」


祖母が私に言うのだ。


「ばぁちゃんもね!!笑」


私がタクシーに乗り込み見えなくなるまで大きく手を振ってくれた祖母。

今度は何を買って会いに行こうかな。



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