8ヶ月ぶりの観劇。

5年前から毎年欠かさず観劇している公演がある。

青の素の「雨上がりには好きだといって」シリーズ。
劇団「虹の素」が主催する学生演劇プロジェクトで、横浜にある架空の高校「県立横南高校」が廃校になるまでの1年間を描く。
8/20に観劇してきた。

今年は「リヒトの色」。
進路に悩む、美術部3年のひかり。
担任からの提案で、25年前に美術準備室に作られた壁画を修復することになる。
壁画の修復を通して、絵、恋、自分自身に向き合っていく。

高校の3年間は色々なことが起こりすぎて、自分もよくわからなくなることがある。
それは作中の登場人物にとっても例外ではなくて、言っちゃいけない事をさらっといって傷つけてしまったり、こうであると決めつけてしまってそこから抜け出せなくなったり。何かに取り憑かれてしまうようなこともある。
そして、人って一人で生きているわけじゃない。様々な人の手助けがあって生きている。だけど、何かに一生懸命になってしまって、それも分からなくなってしまう。
何か強い衝撃を受けないと、心は中々動かない。
それは「言葉が持つ力」であり、「絆」である。
そういうものがいざというときに助けてくれる。
そして、友達、先輩後輩、周りの人々の大切さを再認識する。
自分が何をやりたいのか、何をしたいのかが明確になる。
いいなぁ、青春してるなぁと思う。

このご時世、観劇していて一つ迷ったことがある。
「面白い場面で堂々と笑っていいのか」という点だ。
いくらマスクしているとはいえ、飛沫が飛んだり大声を出すのはご法度。
面白いシーンで笑いたい。けれど躊躇ってしまい、結局誰も笑わなかったり中途半端な笑いになってしまった。
早く何も気にせず笑い、泣ける観劇ができるようになることを祈る。

そして、ここ数年観劇した後必ず思うことがある。
「演劇やりたいなぁ。」
すっかり演劇(上演する側)はご無沙汰になってしまった。
高校演劇+α程度しか舞台には上がっていないが、それでも舞台は楽しい。
一度大変な目に遭って以来「役者はやらない」と心に誓ったつもりだが、それでも観てしまうと「上がりたい」と思うものだ。
こんな気持ちにさせてくれる青の素の皆さんに感謝申し上げます。

来年も楽しみにしています。

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