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かなペイに思う。

最初にお知らせ。今週から
月曜更新「レジパートの独り言」
木曜更新「徒然独り言」
の週2本体制にします。
事情により片方ないし両方ともお休みする場合があるので悪しからず。

今週は色々と疲れた。
今年も残り一ヶ月を切ってお客さんがやたら多いのもあるが、それ以上に地元神奈川県独自のQR決済「かながわpay」(以下かなペイ)の処理がめんどくさい。

以下かなペイに関する愚痴が長々続くが、その前にかなペイはどんな手順で決済するのかざっくり説明する。
① かなペイアプリで店舗設置のQRコードを読み取る
② 支払い金額を入力して店員に見せる
③ かなペイと連携している決済サービス*のうちどれを使うか、またはかなペイのポイントを使うか(一部だけか全額か)選ぶ
④ 連携サービスのアプリに飛んで、そこで決済(全額かなペイポイントなら省略)
⑤ かなペイアプリの決済完了画面を店員に見せる
⑥ レシートを出してもらう
⑦ 決済した日から8日後にポイント付与
* 連携しているのはLINEPay、楽天ペイ、au pay、d払い、はまpay(横浜銀行系)。

どうだろう。ざっくり説明しただけで手順が7つもある。これだけでも「めんどくせぇな」とお思いの方もいらっしゃると思う。
では店員からすると何がどう面倒くさいのか。

②「支払い金額を入力して店員に見せる」
これをすっ飛ばそうとする客が多い!

我々も「支払い金額を入力した画面を見せてください」と言ってるのにどんどん進める人が多く、③のタイミングでギリギリ確認して「セーフ…」となることが多い。
ただ③で確認できればいいが、ごく稀に商品をスキャンしている途中でお客さんがどんどん進めちゃって⑤を見せてくる人がいる。それで金額が合っていればまだいいが(それでも困る)、金額を間違えていたら最悪。色々と事後処理がめんどくさいし、後のお客さんに待ち時間がかかる旨詫びを入れなきゃいけないし(こっちは悪くないのに)、そうでなくても提携サービスを選んで、そのアプリに飛んで決済して、かなペイに戻ってきて決済完了を確認して…というのを毎回繰り返すのが非常に面倒くさい。

これに当てはまらないパターンもある。
中でも多いのは「かなペイで出来たから単体でも出来るだろう」と本来うちの店で対応してない決済サービスを使いたいというお客さんが増えた。「かなペイ経由でないと使えない」と言うとみんな別の方法に変えてくれるのがせめてもの救い。
一度だけお客さん相手に半ギレまで行ったこともある。
「LINEPayで」と言っておいてかなペイ⑤の画面を見せてきたおばさん。
本人曰く「LINEPayで払ったからいいでしょ」だそうだが、私の職場ではかなペイを使うか否かで処理の仕方が全く異なるので非常に困る。
その旨説明して「次からかなペイを使う時はそう仰ってください!」と言ってレシートを渡した。若干口調に怒りが混じった。
同業者の方ならこの手のイライラが伝わると思う。

店員のイライラだけでなく、レジの効率にも影響が出ている。
単純にかなペイ決済が現金やクレジットカードの何倍も時間がかかる。するとその分回転が悪くなってお客さんの列がどんどん長くなり、レジを追加で開けても追いつかなくなってくる。おまけにサービス開始が当初の予定から半年も遅らせてくれたからただでさえ忙殺どころじゃ済まない年末年始に被ってしまい、今からとんでもない目に遭う予感がしている。すでに片鱗は出始めていて、先日は出勤から休憩までの3時間一度もお客さんが途切れないどころか常に1〜2組は並んでいた。それでちょっとかなペイでモタつこうものならあっという間に大行列。何度も気が遠くなった。

正直「こんなもの開発して合計70億円還元とかやるくらいならアプリの開発費含めて県民に直接現金給付した方が早いだろ」と思う。
結局ポイントもらったところでかなペイ加盟店でしか使えないし、1人につき上限1万円という制約がついている。制約付きで70億も還元するならその分直接現金で払ってくれた方が使い道が広がって助かるしレジも例年以上の地獄を見ないで済む。神奈川県民1人につき10万円くらいは配れたんじゃないだろうか。
そう思ってざっと計算してみた。
還元額合計70億円を県民923万8232人*で割ると1人につきおよそ758円の給付となる。 *神奈川県HPより引用
数字にはまるで弱いので計算を間違えているかもしれないが、70億円を均等に給付するよりは割がいいらしい。
かなり言い方は悪いが、あんなのでも70億を均等に配られるよりは得になると分かってがっくり来てしまった。かなペイは来年2月までの期間限定というのでそれまでの辛抱か、と思ったがまだ2ヶ月半以上あると思うとまた気が遠くなる。
せめてマイナポイントみたいに残高をチャージした時にポイントが付く形式にしてくれた方がお互い楽なのになぁ。

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