くま、長野へ向かう【行きの道編】
そういえば
ひとり旅って
人生で初めて?
と気づいたのは、高速バスの中。
新宿で購入した鮭のラタトゥイユ弁当をほおばりながら、気づいたのだ。
今までの人生、旅には必ず隣に人がいた。
両親だったり
妹だったり
お友達だったり
お付き合いしている人だったり
夫だったり
子供だったり
一人ってなかったのだ。
バスの中でお弁当を食べようと、新宿駅で選ぶ。都会の駅はたくさん物が売っていて、いつも目移りしてしまうが、時間もないのでお得意のインスピレーションで選ぶ。
グリーンカレーとカオマンガイのセット弁当
何これ?めっちゃ食べたい!となったが、まさかのハプニング。
レジにお弁当を持っていくと、レジのお兄さんが携帯を取り出して何やら誰かと相談している。片手はガシャガシャとレジをいじっているが、レジの引き出しが全く開かない。
マジか。
私はそれを見て全てを察した。彼はこの閉まったレジの開け方がわからないのだ。
お互い目線が合う。お兄さんあせる。
「あの....レジが開かなくなっちゃって....」
そうですよね。
でも私は急いでいるのだ。
「ごめんなさい。急いでいるのでお弁当はお返しします。」と伝えて、隣のお弁当屋さんに無慈悲にも向かう。
すると写真の鮭弁当が売っていた。ラタトゥイユも好きだからこれにしよ!と売り場を見ると「従業員は離れています」と張り紙が?!
どういうことじゃい!売り場に店員がおらんと?!
とはならずに。
割と私はこういう時おもしろくなってしまうタイプなので、にやにやしながらまた隣の売り場へ行こうとした時に、鮭弁当の店員さんが戻ってきたので結局それを買った。
鮭のお弁当はおいしかった。
そのあと買ったフルーツサンドもおいしかった。
初めての深夜高速バス。
実はずっと読んでいなかった本がある。
まさにこの日のための本じゃないかと思ったのに、本棚から見つからなかった。
途中まで読んでおもしろかった。こういう生活史みたいなジャンルの本は好きなんだ。
なんで今回見つからないんだ。
私はこういうところがつめが甘いんだ。
神戸の学会から一人で飛行機で帰ってきたことはある。
でもそれは旅とはまた違う。
なかば仕事のようなものだから。
夫も最初は一緒にいたのだが、彼は先に帰ってしまい、その年の発表者の一人だった私は大会の最後まで付き合うこととした。
1日目の晩は上司と立ち飲み屋へ行った。
神戸の飲み屋街を2人でとにかくひたすら歩いた。
上司の彼はお酒が入るとよく歩くことを私は思い出していた。私は彼の話があやしくなってきたので(どうあやしくなったかは察して頂きたい)早く帰りたいなーと心の中でひたすら帰りたい呪文を唱えていた。
2日目の夜は一人でペンギンバーへ行った。
無類のペンギン好きとして、外せないだろうと思って行ってみたんだ。まあ、その話はまたの機会にでも書いてみようかな。
学会や勉強会などで一人で宿泊はしたことはあるにはある。
でも純粋なプライベートの旅行で一人で出かけるのは初めてだった。
40を超えてチャレンジしている。
ささやかな事だけど。
私にとっては大きく
そしてありがたいことに
無理なくご縁があるものなのだ。
明日の私の目的地となる方のラジオ配信を聴きながら、私は自分の人生がまたどのように転がるかを楽しみにしている自分にも気づいた。
そして、今、これをまさにバスの中で書いている。
本当に全てに感謝である。
家族
友達
仕事
こんな夜は全てに愛を捧げたいのだ。
明日へつづく
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