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わたしやかぞくのはなし

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わたしやわたしをとりまく家族たちの話です。
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2024年6月の記事一覧

くまのぬくぬく日記13

【中身はいずこに】 夫と都内に出かける日に、ふと我が家のウッドデッキが視界に入った。 3cm程度の見慣れない物体が落ちていた。 なんだこれ? 近づいてみると カメの甲羅だ。 中身はいない。 甲羅だけ。 ???? 我が家は海には近いとは思うが、それほど近接したところには住んでいない。 夫に話すと「ああ、よく落ちているよ」とのこと。 中身はいずこに行ったのでしょう。 お引越し? 衣替え? お色直し? 第二形態前? 【つばめ第二弾】 また、つばめがやって来た。

コンラッドはまたの機会に

夫婦でお出かけをした。 一日かけてのお出かけは、あの時以来である。 誕生日が近いということで、我が子たちが「行ってきていいよ」と言ってくれた。目指すは都内。二人の時にしか乗れないフェアレディZで海の上の道を走る。私が「はやーい」と言うと「言うほど速くスピードは出してないからね」と言われる。さいですか。 夫は、車内音楽をいつも私の好きにさせてくれるので、アップテンポの曲にした。私は夏が近づくとMONDO GROSSOがなぜだか聞きたくなる。あとはスーパーカーとかbirdと

星がぼやけた日

 その日、私は片手にアイスを持っていた。  それは「パピコ」という名前で、2つが隣り合わせの双子みたいな形をしていて、ぱきっと真ん中を割って、チューブ型の容器の先端の凹みがあるところをハサミでカットして、チューチューとシャーベットを吸い出して食べるアイスだった。  パピコは公会堂の冷蔵庫で先ほどまできんきんに冷やされていた。その片割れを持っている右手の指先が冷えてきた感触で、私は時々パピコの存在を思い出した。少しずつ口にくわえてチョココーヒー味の中身を味わう。  蚊にさ