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わたしやかぞくのはなし

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わたしやわたしをとりまく家族たちの話です。
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2021年2月の記事一覧

机に「死ね」と書かれたキミへ

息子の机に「死ね」ということばが書かれていた。 この事実を私が知ったのは、仕事帰りに、実家に子供を迎えに行った時だった。 私の母親は、子供たちを週2回ほど学童に迎えに行き、仕事が終わるまで預かってくれている。非常にありがたいことである。 私は一瞬うまくことばを飲み込めなくて、母親にもう1度聞き返した。 「だからね。死ねって書いてあったんだって。本人が言ってる。担任の先生が書かれた文字の写真を撮ってくれたみたいだよ。その子の親に一言文句言ってやりたいわ。ひどいよね。」

親子4人で絵しりとり。 いか(私)→からす(夫)→すいか(1番目の子)→ときて・・・2番目の子が思い切り「えーと、何これ?」「この丸いのは水星?!」と言い始めたので、私たち3人は大笑いし(いろいろあきらめて)そこで終了としました。すいかは水星に見えるかしら?こどもっておもしろい。

妹がやってきた。相談したいらしい。

妹が来た。 「お姉ちゃん相談があるんだけど」 大体いつもこんな調子で、彼女は時々ふらりとやってくる。 私は3人姉妹の長女だ。やってくるのはいつも3番目の妹だ。 私は事業所で待ち合わせて「行きたいところがあるんだけど話しがてら一緒に行ってくれない?」と提案した。予想していたけどすんなりと妹は了承した。 行きたかったのは森の中のピザ屋さんだ。 あまり外食はしないようにとやんわりと言われているけれど、店内にはそれほどお客さんは来ていないだろうし、いざとなったら店外のスペー

トラバーチンを眺めていた

私は幼い頃から気管支喘息を患っていた。 最近skyfishさんの記事を読んで、このことをふと思い出した。 彼女は大人になってから、喘息を患った。この記事は猫のチーちゃんとお別れしなければならない過程を描いたお話だ。読んでいると切なくなる。 病と言うのは、おそらく、その人の人格形成にかなり影響を及ぼしているのではないか。 病によって制限されるもの、できないこと、普通じゃないこと、我慢しなければならないことがたくさんある。そして病をもつ人を取り巻く人たちもきっと同様で、制

チョコクッキーの逆襲

夫は休日も仕事です。この日はPTOTSTの生活期リハビリテーション合同研修会の講師と、会社のお給料の振込日の手続きで家にはいませんでした。 私はというと、やることはまあまああるのですが、やる気が起きません。 せっかくの2月14日。バレンタインデーなので、何か作ることとしました。 とはいっても、買い物へ行くのは面倒だし、コロナ禍の中で混んでいるスーパーへ突撃したくないのです。家にある材料で作ってみます。 とりあえずお菓子はいつもなかしましほさんです。 以前、記事にも書

恋しちゃったんだ

たぶん、気づいてないでしょ。 いや気づいたよ気づいてた知ってたよこれが恋だって 初めてお会いした時、あなたはスーツを身にまとっていました。 天使のような声で悪魔のようなささやきを告げるあなた。 髪を振り乱すそのさまに、我を忘れて見入っていました。 私は夫に言いました。 「どうしよう、この人好きになっちゃったかもしれない」 恋しちゃったんです。たぶん。 私は罪悪感でいっぱいでしたが 夫は横でビールを飲んで寝ころびながら、ネコのようにあくびをしていました。 そし

名探偵ふたたび?

以前書いたが、母親は昨年から民生委員をつとめている。 前回も「困ったのよ〜」と、物取られ妄想のおばあちゃんの話をされた訳だが、今回もご近所さんのことで私に話があった。 「あのさあ、田村さん(仮名)っているでしょ?あの堀田(仮名)さんの家の裏に住んでるんだけど。」 田村さん・・・?堀田さんはわかるな。 「田村さんがよくわからないのよ。私。」 「田村さんはよくお祭りにも出てて、獅子のしっぽを持っていて・・わかんないか。まあ、いいや。たぶんあなたは会ったことがあるんだけど