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マンガの中の保健室にツッコミたいこと3つ

保健室の先生って、小学校から高校までずっと身近に居たはずなのに、なんかイマイチ世間一般に思われている保健室像と、実際の保健室は「それ、なんか違う」と思うことがあるんですが…
良くも悪くも影響が大きいのが、漫画やドラマに出てくる保健室ではないかと思っています。

今日は「保健室」とタイトルのつく作品を何冊か読んでみて、マンガの保健室あるあるだなと思うことを書いてみようと思います。


保健医、正しくは養護教諭?

保健医って表記されているマンガ、多くないですか?笑

マンガの世界ではおそらくおなじみの「保健医」という職業ですが、日本には存在しません。

ちなみにややこしいのですが、保険医(=保険医療機関で診療に当たる医師)は存在します。病院で働いているお医者さんは、自由診療専門の方以外はほぼ保険医です。

保健医の設定もみたところ大きく分けて2パターンありまして。
1つめは

医師免許を持った先生が校内に常駐している

という設定ですが、現代日本の学校では基本あり得えません。

保健室の先生として学校に常駐するには、医師免許ではなく養護教諭の教員免許が必要なので、医学部で医師免許を取って、さらに教員免許を取る必要があります。

こういうハイスペックな方ももしかしたらいらっしゃるのかもしれませんが、どう考えても医師免許があるなら医師として働く可能性の方が高そうですよね…

2つめは

保健医でもあり、校医でもある

という設定も目にしましたが、校医(健康診断の時にみてくれる内科や耳鼻科、眼科の先生のこと)は学校には常駐しないものの、存在します。

ただ、校医さんの報酬は年間いくらと法令で決められており、それだけで暮らしていくには現実的な金額ではないです…

ちなみにマンガの中によく見られた自己紹介に

保健医、正しくは養護教諭

というものがありましたが、保健室の先生は保健医って自己紹介はしませんし、正式名称は養護教諭です。
(講師の場合は養護助教諭と表記することも)

保健室=お茶を飲んでいる?

なぜマンガの中の保健室では、みんな当たり前のようにお茶を飲んでいるんだろうか。笑

保健室の先生といえば、なぜか片手にマグカップやティーカップを持っている姿で描かれることが多いですよね。
中には来室したこどもに「お茶飲む?」と声をかけていることもありますが(笑)
現実に何かもらえるとしたら、こんな状況のときだけですね。

暇そうに見えないと、児童生徒から「話を聞いてほしいな~」なんて思ってもらえないんですよね。忙しそうな人に相談ってしづらい。

テレビってどこから出てきたの?

保健室でテレビを見ている作品がいくつがあったのですが、ありません。

平成のはじめの頃は、教室に「家庭に置かれているようなテレビ」と同じものがあったので、教室でテレビを見た思い出をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

当時は教育テレビを生放送で見たとか、歴史的な瞬間・・・オリンピックとか、戦争のニュースを見たとか、そんな場面がありましたよね。

今の学校って、教室でテレビ放送を見ることって、ほぼ無いんです。
教育テレビはNHK for Schoolというサイトでネット回線を通して見ることができますし、テレビはモニターとして使うことはあるけれど、リアルタイムで放送している番組はおそらく見られないのではないかと思います。

テレビモニターは学校の備品として教室に置かれているのですが、保健室にテレビの備品が入ることはまずありません。
あってもせいぜいパソコンです。

なので、パソコンから一緒にむし歯予防の動画を見ることはあっても、テレビを見ることはありません。

色々あれども、取り上げられるのは嬉しい

他にも細かいところだと、舞台が小学校なのに生徒って言ってるなぁとか(小学校の場合、正しくは児童)

女性の場合やたらセクシーキャラであることが多いとか、ツッコミどころは色々あるのですが。笑

普段、学校では裏方と言われている保健室を、マンガで取り上げていたただけること自体はとてもありがたいことなので、今後もたくさん登場してくれたらいいなと思っています。

あと、相談に関するの認識の違いも気になるところだったので、これもいずれnoteに書く予定です!


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