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CMC Meetup Fukuoka vol.7 に参加してきました

4月11日、CMC_Meetup Fukuokaが開催されたので振り返りしていきます。

CMC_Meetupとは?

CMC_MEETUPは、コミュニティマーケティングについて考えるコミュニティです。

CMC_Meetup サイトより(https://cmcmeetup.com/)

AWS黎明期にユーザーコミュニティを作ってユーザーを増やしていった小島さんを中心に作られたコミュニティ
コミュニティマーケティングに携わっている方、これからやりたいなと思っている方などなどが集まって、知見を披露し互いに学ぶ場です。

今回はLT含め7名(多い!)の方が登壇されました。

掛け算思考で成功させるコミュニティマーケティング(小島さん)

CMC_Meetupは全国で展開されていて、福岡は7回目。
東京はさておき、地方では福岡での開催がダントツに多いですね。

まずは振り返りから
ビジネスにおけるコミュニティとは、ファンを起点に声を束ねて、広げ遠くへ届けるための仕組み

そして、コミュニティを通じて、単なる認知ではなく「想起」を強く起こす。人が何かがほしいと思ったときに「第一想起」に入っていないと、検索や検討の対象にならないので、想起を促すことはとても大事です。

そもそもコミュニティのキホンは掛け算であり、目的に向かうため因数分解がされていないと成功はしない。

  • Objective(目的・勝利条件)

    • 1年後のビジネスゴールを元に考えるコミュニティのゴールは?

  • Who(誰に)

    • コミュニティの成功・成長に必要なのは誰か?

  • What(何を)

    • Whoに響くオファリングは?

  • How(どうやって)

    • WhoにWhatを効果的に伝える方法は?

そして、コミュニティの成長=ビジネスの成功ではないということを理解していておく必要があります。
既存のビジネスにコミュニティを足すだけでは、いくらコミュニティが盛り上がったとしてもビジネス貢献につながらず袋小路に陥る。

ここがちゃんとつながっていないと、コミュニティ内は激アツに盛り上がっているのに、ビジネスサイドからはちょろ火にしか見えていない。

そのためには、ビジネスサイドを巻き込むことが大切。
コミュニティ×施策で各部門の定性・定量ポイントとコミュニティをつなげていく。

例えば、CS部門より「優良顧客」を選定してもらって、コミュニティに参加してもらう。コミュニティ内で発表した内容を元に、マーケ部門で事例化やイベントでの登壇などを実施。
その結果、第一想起/MQL(案件確度の高い見込客)創出につながれば、コミュニティがマーケ部門に寄与したことになります。

CS部門において、サービスの規模が大きくなるとヒューマンタッチでの限界がやってきます。ハイタッチで顧客育成をしてこれたけども、リソースとの兼ね合いもあり全人に同じように向き合えなくなり、離反につながることも。
そこで、コミュニティがあり、コミュニティ内で課題解決ができ、顧客理解が進んでいけば、特に初心者や見込み客の離反を防ぐことができるようになります。

実は、コミュニティというのは、コンバージョンとチャーン(解約率)対策に有効なんです。
この式はコミュニティマーケティングをやる上で重要なモノであると思います。

マーケティングファネルにおいて、コミュニティを横に足すのではなく、掛け算することでファネルの拡大とCVR向上につなげることができる。
そのこと理解しておく必要がありますね。

まとめ。
コミュニティというのは、ただファンを集めるだけではダメ。ビジネス的な戦略と合わせて、マーケ・CS施策と連動させることが肝要。
コミュニティを通じて、顧客の理解・育成・獲得が加速する。
コミュニティが新たなファンを作り想起を広げていく。

コミュニティへのオンボーディングプロセスを考える-ヌーラボの新チャレンジ-(nulab 坂本さん)

コミュニティマーケといえばnulabさんです。JBUGをはじめ、これまで営業職を置かず、サービスを拡大させてきたことで有名です。
そんなnulabさんが考えるコミュニティへのオンボーディングの話

backlogはこれまでエンジニアやITスキルの高い方に利用して頂いてきましたが、バックオフィスの方など事務系の方々などにもユーザー層を拡大させていきたい。
コロナ禍におけるDX推進が進み、バックオフィスの方の利用も増えてきた。
しかし、そのような方は家庭の事情や体外的な活動をあまりされないので、コミュニティにはなかなか参加してくれない。

そこで、nulabの新しいチャレンジとして、自社主催のユーザー会を実施し、気軽に参加できるイベントにすることでコミュニティへの足がかりを作った。

実際に、SNSなどでnulabの製品が好きと語ってくれていた方がJBUGへは参加したことがない方がいた。その方に連絡をとり、定期的なzoom面談や食事会などを重ね、ユーザー会での登壇を打診。
こうして、他の参加者と同じ目線の方が登壇することで、これまで参加しなかった方も参加しやすくなるなりますね。
自社主催であっても会社の人が話すのではなく、ユーザーが登壇し事例を中心に話すことで理解度を増しますね。
開催時間もランチタイムなどに設定することでランチ食べながら聞いたりできますし、参加する敷居を下げることの大切さを学びました。

本当の口コミとお金をもらった口コミとでは、発言の重みが全然違ってきますね。なので、コミュニティでの登壇については足代含めお支払い等はしていないということでした。

非エンジニアが強みに?!ゼロイチ時代に求められるコミュニティマネージャーの役割とは(MagicPod 田上さん)

前回2月開催時に、たまたまイベントで福岡に来てるから社長に行ってこいと言われてCMC_Meetup 福岡に参加。
勢いで次回福岡で登壇します!と宣言し、本当にきたというすごい方。
それだけでも、すごい人なのになぜコミュニティマネージャーをやるようになったのかの経緯を聞いたらどえらい怪物でした(褒めてます)

コミュニティに興味をもつきっかけになったのが子育てがつらすぎたこと。
それで鬱になる方も多いといれますよね。普通は実家に戻ったり、ママサークルに通って悩みを相談したりすることが多いと思います。
しかし、田上さんは違いました。

家事をシェアしないかと友人に声をかけ、3家族くらいがうちに集まって、一緒に片付けしたり、晩ごはん食べたり、お風呂に入ったりとシェアを実現。そこから、同じような悩みを抱えるワーママを集めてコミュニティを作ったり、ウクレレを弾けるようになりたいとウクレレ弾けないのにコミュニティを作り、今はでは弾けるようになったりとバイタリティがモンスター(褒めてます)

コミュニティに救われたことをきっかけに仕事でもコミュニティに関連する仕事がしたいと思うようになったときに、今の会社の社長さんに声をかけてもらい、エンジニア5人しかいない会社に非エンジニアとしてジョイン!

コミュニティづくりは得意だと思い、飛び込んだはいいもののエンジニアではないため中も外もさっぱりわからない状態。
そこで、まず知ることがはじめたとのこと。

特に勉強になったのが、Slackがプラットフォームのコミュニケーションにおいて、参加者が使いやすい環境を整備することに注力したこと。
チャンネルの整理や投稿への反応。
改善要望に対して、やるやらを明確にし、チケット化して優先順位の可視化することで言ったけどやってくれないなどの不満がでないようしたことはなるほどなと思いました。

そして、チャットツールでありがちな情報が流れてしまうこと。
それは、notionにまとめることで知見を整理し、新旧の方がちゃんと見れる場所を作ってることを素晴らしいなと思います。

そして今日一良かったのこれ。
コミュニティや仕事でも、言い出しっぺがやらないといけないみたいな雰囲気ってよくあります。そうなってくると、言うとやらないといけなくなるから言わなくなり、発言が減っていく。。
だから、田上さんは「発想提供者」というようにしているそうです。
これ、素晴らしいと思いました。自分も今日から使います。

【LT】YAMAP 千田さん

今勢いあるYAMAPさん。
YAMAPって自分の登山記録とかをメモっていくアプリかと思いきや、利用者間で位置情報の受け渡しをして山で遭難したときにいち早く不明になった場所を特定できたり、登山道で危ない箇所を写真とともにシェアできたりと、アプリ内で登山者のコニュニティが形成されてるというお話。

なので、コミュニティ=共助であるという視点でサービス運営をされているそうです。WEB2.0だー。

【LT】CAMPFIRE 阿部さん

社内コミュニティづくりをコミュニティマーケ視点で整理したという話。
CAMPFIREさんはフルリモートでコロナ禍で入社した阿部さんが自分から社内の方とコミュニケーションを取っていくためにはコミュニティを作ればいいんだと動き出した。

けれど、うまく行かず悶々としているときに2月のCMC_Meetup fukuokaに参加して、コミュニティマーケティングについて知って、小島さんの本を読みながら整理して自分の中で腹落ちした話。

社内のコミュニティ形成であっても、ゴールを定め、WWHを設定することの大切さを学ぶことができました。

【LT】fgn. 事務局 大村さん

こういうイベントは、SSSR級のレア登壇大村さん

福岡市のスタートアップ支援の歴史とfgn.の成り立ちについて。
こうして時系列で見るとこの10年の福岡でのスタートアップ界隈の動きはすごいですねぇ。

fgn. では日々たくさんのイベントやって、スタートアップと支援者(VCなど)を繋いでいます。fgn. を場とした、コミュニティが形成されてるんですよね。
だからこそ、このコミュニティを加速させるためにコミュニティマネージャーの役割は大きいと思います。

その際、一番大切にしていることが「真摯であること」
コミュニティに大事な要素である、トラストファーストですね!

【LT】asana 長橋さん

2月開催から連続でのご登壇。
今回のテーマは、
「いま、コミュニティマネージャーが改めてJAWS-UGに学ぶべき」
昨年、大学院に入学されてMBAの取得を目指していて、先日はCMCアカデミーというコミュニティマーケティングをアカデミックに学ぶ会を開いたりしています。

大学の論文を書いている中で、改めてJAWS-UGから学ぶことが多いなーと感じ、今回LTをしてくれました。

  1. 戦略的×コミュニティについても学べる

  2. 市場参入期におけるコミュニティも学べる

  3. 市場浸透期におけるコミュニティも学べる

  4. コミュニティの時間的成長についても学べる

  5. コミュニティの型はひとつではないということが学べる

困ったときに、先駆者である小島さんがこれまでやってきたことを、一つ一つ丁寧に紐解いていくと、その悩みは解決できそうな気がしてきました。

最後に

今回は、会場がfgn.ということで、2次会はawabarでした。
ひさしぶりに、awabarにコミュニティの活気が戻ってきたそんな夜でした。

次回は自分も登壇しようかなぁ。 

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