2024年4月の記事一覧
粗みじんの旬:右体28
(月)
遊びに来てくれた友だちと『裁かるゝジャンヌ』をプロジェクターで写して観た。法廷でおじさんたちがニヤニヤキョロキョロする静かだけどうるさいシーンと、後半の火刑の火が上っていく、戦いが進んでいく、動きがあって息遣いがきこえてくるシーンの対比にびっくり息をのんだ。恩寵?来てないとは言っていないのだけれど。
中華屋さんで大皿の炒飯と焼きそばを食べて、しずかに笑ってたな。
(火)
いろ
「うごく基地/見下ろした席」(3+9首)
:右体26
のこり数日のこちらのネットプリントまだの方ぜひ。
載せている3首に9首を追加した12首をこちらにて
うごく基地/見下ろした席 福田六個
日は濁り日が濁らせるスープ皿、嚥下の音の機械となって、
献立に明日のきっと満足感・手づかみの時間の感触感
できたてが一番だって何度でも 阿呆のように 阿呆のように
サブウェイのない主要駅すでになくこの清潔感は嫌じゃない
皿満たすサラダ
「きょうだいの偉人」:右体25
桜、頼むから煽らないで 白くてこわいよ
マルボロをふかせる君に肺といふ逆さの桜いま咲きほこる
/藪内亮輔「心は川」
マルボロと繋がることによってはじめて起動するかのような、病気の桜。低く垂れさがったその木のそばにいて、僕はどんな息をすればいい。
見えますか桜が二重三重にやがて極度の抽象画来る
/福田六個「蚊と肺の章」『つくば集第三号』
今読むと、すこしうるさいな と思う。見えるよ
フィク