kukalu

きままに、のんびり。石垣島のアウトドアツアーのガイドをしています。八重山の魅力を日々お…

kukalu

きままに、のんびり。石垣島のアウトドアツアーのガイドをしています。八重山の魅力を日々お伝えしようと思っています。http://www.kukaluisigaki.comへどうぞ♪

マガジン

  • ガイドブックに載らない(かもしれない) 八重山

    有名ではない。でも惹き付けられる。そんな場所・モノを独断で書いています。たまに超有名所も入ります。やはり良いものは良い。

最近の記事

儚き一夜花(石垣島・西表島)

サガリバナ、という花である。 サガリバナ科の常緑高木で、日本では奄美大島以南で見ることができる。 『バックマングローブ』として知られ、主にマングローブ林の奥地や、かつては敷地の境界線としても植えられていた。夏の夜間に開花し、色は白からショッキングピンクまで様々である。 この花が咲くと、あたり一面にチョコレートのような甘い香りが漂う。それも魅力の一つだが、この花の最大の魅力は『一夜花』であることだろう。夜のうちに花を咲かせ、明け方になるとその花を散らす。川沿いに咲くサガリ

    • 聖紫花 幻の花(石垣島・西表島)

      ツツジの仲間である。 日本では石垣島と西表島のみに分布し、開花時期は3~4月の間のみという、まさに幻の花。大抵は淡い紫色をしているが、まれに真っ白なタイプもある。『聖紫花ホワイト』と呼ばれ、聖紫花に先立って2月ごろから咲くらしい。らしい、と言うのも、私は見たことがないのである。残念。 西表島ではそれこそ山の中に入っていかないと見られない幻の花なのであるが、石垣島では比較的簡単に見ることができる。市街地の近くの『バンナ公園』の駐車場に聖紫花の木が植えられているのだ。 八重

      • クーラ滝 箱庭のような風景(西表島)

        西表島の上原港から車で5分ほど、海中道路の近くにクーラ橋がある。 このクーラ川の中流には落差4Mほどの滝があり、入口は多少わかりづらいがかつての生活道が残っているので、比較的容易にたどり着くことができる。今でこそかろうじて道が確認できるぐらいのものだが、昔は農園があったらしく、そこかしこに生活の名残が感じられる。 滝の全景はまるで一幅の絵画のようだ。小ぢんまりと纏まって、大瀑布のような迫力はないものの、どこか人を落ち着かせる空間を作り上げている。 夏の暑い盛りには地元の

        • 名蔵大橋 夕焼けに染まる空(石垣島)

          マジックアワーという言葉をご存じだろうか。 夕日が沈んでから、完全に夜になるまでの時間。太陽が水平線の下から空を照らす現象。空が一番綺麗に輝くと言われている時間帯のこと。 名蔵大橋からの眺めは格別だ。遮るもののない海に太陽が沈み、刻一刻と空の色が移り変わってゆくのを、それこそ空の端から端まで眺めることができる。橋を挟んだ海の反対側は『名蔵アンパル』というラムサール条約の登録湿地にもなっており、マングローブ植物を見ることも可能だ。 季節によっても色の移り変わりは様々で、よ

        儚き一夜花(石垣島・西表島)

        マガジン

        • ガイドブックに載らない(かもしれない) 八重山
          6本

        記事

          猫のいる風景(石垣島)

          街を歩けば猫に出会う。 石垣島には野良猫が多い。しかも、どことなく毛並みが良い、上品な猫が多い気がする。特に市街地にはそれこそいたる所に猫、猫、猫。『島猫』というカテゴリーが確立されるに充分だ。 この島には『ねこ島』なる埠頭が存在する。常時50頭ほどの野良猫が暮らす島、まさに猫パラダイスである。 ここは島の野良猫事情を如実に物語る土地でもある。 『犬猫殺処分ワーストワン』これは沖縄県全体での人口比率に対する評価であるが、石垣島も例に漏れることはない。『ねこ島』は行政が

          猫のいる風景(石垣島)

          伊原間 琉球石灰岩が生む絶景(石垣島)

          石垣島の北東、玉取崎展望台の近くに訪れる人もまばらなビーチがある。 その昔、明和の大津波の際に流されてきたという『津波岩』を右手に見ながら歩いてゆくと、奥の方に琉球石灰岩が複雑に入り組んだ地形を形作っているのを見ることができる。 琉球石灰岩とはサンゴ礁が岩になったもので、沖縄では家の石垣からお墓などに広く使われている石材のひとつでもある。 サンゴ礁でできた琉球石灰岩は小さな穴が多くもろいので、波の侵食などを受けやすい。岩の上を歩くとよくわかるが、長年の浸食によって表面は

          伊原間 琉球石灰岩が生む絶景(石垣島)

          石崎 マンタのいる所(石垣島)

          石垣島の北西、川平湾につながる海。 クラブメッドの敷地内にここへ続く道がある。 道路を行き止まりまで進み、右側に見える細い轍をたどってゆくと程なく青い海を眼下に見下ろせる高台へと導かれ、圧倒的な美しさに息をのむ。 半島全体が50年ほど前まで放牧場だったため、今でも独特の景観が残る川平石崎。川平湾は『一日で七色に変化する』といわれるほど多様な色彩を持つが、石崎の眺めも勝るとも劣らない。 潮の流れが速いため、潮の満ち引きや光の加減で様々に色を変える海は一日中見ていても見飽

          石崎 マンタのいる所(石垣島)