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クラクラップ!「初ボドゲ創作③デザイン」

はじめまして金沢小立野ゲームのとらです。
2015年ころにボードゲームに出会い
2020年にボードゲームの創作をはじめました。
この「初ボドゲ創作シリーズ」では、
ボードゲームプレイヤーがどのような経緯で、
そしてどのような道筋でボードゲーム創作に至ったのかを、
私の創作したボードゲームに興味を持っていただいた方と
何かを新たに生み出そうとしている方へ向けて伝えたいと思っています。
③ではデザインの難しさとプロに頼むことについて思うことを書いてみます。
最終回です。

前回までのnoteはこちら
クラクラップ!「初ボドゲ創作⓪前夜」
クラクラップ!「初ボドゲ創作①着想」
クラクラップ!「初ボドゲ創作②踊戦」

「これが欲しい」を作りたい

いわゆる同人ゲームの製作者にとって、ゴールは人それぞれだと思っています。特にどのような形で最終的なプロダクトとして完成させるかは、本当に差があると思います。

ということもあるので私のスタンスを先に書いておきます。私の想いとしては、たとえ素人が創ったものであっても、そして最初の創作物であっても、「お店にそのまま並んでいても遜色のないたたずまい」であって欲しい。コンポーネントもテンションの上がるものであってほしいと思っています。自分が欲しいものを創るを大切にしているためです(あくまでこれは私の考えにすぎません)。

めちゃくちゃハードルが高いです。

デザインは何とかなるものではない

ゲームのデザインがとても重要な要素であることを感じていた私は意を決して、「長谷川登鯉さん」のオンラインでの「ボドゲアートワークの勉強会」に参加させていただきました。ものすごく勉強になり、それ以上に「長谷川登鯉さん」のデザインの思考の流れにワクワクしました。こんな感じでアートワークって産まれてくるんだと、ちょっとだけ追体験できた気分になりました。

一方で、これは自分には無理だなと決断できる良いきっかけになりました。「習ったらできるようになるもの」ではどうやらなさそうでした。そう思った理由は直観です。理事会に行ったら自分だけ代理だったみたいな。これじゃない感を感じたのです。

やはり、本場の技を体感することで、必要なスキルは理解できるのだと思います。己を知るという事も含めて。

ボドゲデザイン会の旅する職人

自分ができないなら、依頼するしかありません。あまり業界の事情に詳しくないので情報収集はtwitterでした。

依頼したのはデザインの振り幅が広く、次々と新しい試みをされていた
「別府さいさん」
です。
お願いしたときはちょうどゲームマーケット2020秋の開催が近づいていたころでしたが、ものすごい数のボードゲームのデザインをされていました。特に驚きなのはゲームのフレーバーやテーマに合わせてデザインが一変しているということでした。同じ人がデザインしているとは思えません。ゲームの風味を大切にされているのだと感じ思い切って依頼してみました。お忙しい中ではあったのですが引き受けていただけたことには感謝です。

「クラクラップ!」はありそうでなかった(もちろんあったと思いますが)ストリートダンスフレーバーのゲームです。どんなデザインが最適なのか、そのビジョンさえ分かってませんでした。最終形がどんなものかがイメージできていなかったということです。「別府さいさん」との打ち合わせをさせていただき、出てきたアンサーが下の箱絵です。そのビフォーアフターには衝撃を受けました。(左が私がモック的に作った箱絵、右が「クラクラップ!」箱絵本物。)

アセット 2

デザインしていただいた中でも最も気に入っているカードはテンションゲージです。これもビフォーアフターを見ていただくと、豹変具合がえぐいです。テンション上がってる感じと色感が最高です。

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カードデザインはプレイ内容に関係する部分も大きいので基本的には変わっていないはずなのですが、デザインの手が入ると見やすさとポップさが共存できることがよくわかります。

アセット 1

ついでに元がひどいヴィクトリーロードのデザインのビフォーアフターを並べて比較を終えたいと思います。

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餅は餅屋に頼もう

結論としてデザインに関しては、自分で無理してやらずに依頼をして本当に良かったです。自分自身の所有欲を満たしてくれるパッケージやコンポーネントになりました。

デザインのビフォーアフターを見ることで、何がデザインの肝かをコメントしようと思っていましたが、そのような力量もなくただただ比べ見るだけになってしまいました。やはり何事も言語化できるかどうかが改善していけるかのカギになるのではないかと思います。もし、一人で創作するのであればどこまで自分で解析し説明できるのかを分析し、それができない部分は誰かにお願いすることも考えなければならないと思います。そう思うとテストプレイは、作者以外のプレイヤーの感情を解析し説明できないから絶対に必要なのだと理解できます。ボードゲームの創作は中々ハードルの高いことばかりですね。

これでデザイナーズノートのようなものは終了です。次回があるとすればゲムマ21大阪の報告になるかと思います。広報や会場のことを書くことができる心の余裕があればまた報告したいです。

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