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「アレクサ、***をトリガー!」と中二病的なコマンドで操作する音声リモコン

数年前から、Raspberry Piと赤外線リモコンキットで、我が家の電気をGoogle Nest(元Home)やAmazon Echoで声で操作していた。自作感溢れる基盤むき出しの機器が目に見えるところにあり、それはそれで味があって良かった。しかし、残念なことに赤外線リモコンキットの飛距離があまり出ない上に、プログラムを作らないと声で操作できないという欠点があった。しかし、時代が流れ多くの音声リモコン(スマートリンコン)が安価に発売されるようになったので、安価なSwitchBot Hub Miniを購入してみた。

スマートフォンに専用アプリをインストールして、リモコンを学習させる。そして、Alexaアプリのスキルと連携させると・・・簡単に音声で操作ができる。かなり便利になった。特に、TVや扇風機、クーラーなどの機器は電源ボタンを記憶させるだけで、そこから機種名が類推され、すべてのボタンが使えるようになるという素晴さだ。

自作ツールのように、一つずつリモコン信号をJSON形式でファイルに保存し、保存したファイルが実行されるようサーバーのプログラムを組みかえると言った密かな楽しみから解放されてしまったが、これはこれで素晴らしい。

そして、何より、今回買ったスマートリモコン、赤外線の飛距離が素晴らしく、小さな家なので、1台で全ての機器に赤外線が届く。見栄えもスッキリしていてコンパクトで非常に気に入った。

ところで、家中のリモコンを声で操作できるようにしたのだが、カスタム機器を実行するには、IFTTT(イフト)を使う必要がある。IFTTTを使えば、さまざまなサービス(Web API)を連携させることができるのだ。

ただし、IFTTTでAlexa(Amaxon Echo)を使う場合には「アレクサ、***をトリガー」という中二病的な音声コマンドを叫ばなければならない。扇風機は既にSwitchBotのサポートが厚いが敢えて扇風機の何かしらの機能を実行するボタンを記憶した場合を例にするなら、「アレクサ、扇風機風力アップをトリガー!」と叫ぶ。その機能を確実に実行するためには、Alexaが聞きやすいようゆっくりハッキリと滑舌よく叫ぶ必要がある。

コマンド名が長くなればなるほど恐ろしい。そして、それは言い方が悪いが、アニメや小説のファンタジーで、主人公が必殺技を練習する風景にも似ている。音声で家中の家電をコントロールするというのは、近未来のSFだとずっと思っていたのだが、それは間違いだ。どちらと言えば、中世ファンタジーの世界に足を踏み入れる方が近かったのだ。

とは言え、誤解がないように言うと、TVや扇風機、エアコンの操作は「アレクサ、TVをつけて」とか「アレクサ、扇風機を消して」で操作できる。こちらは、かなり自然に操作できるよう工夫されている。IFTTTでAmazon Echo(Alexa)を使いたい場合のみ、上記のような不自然な上級者コマンドが要求される。

筆者が購入したのは、3580円程度のSwitchBot Hub Miniだが、温度センサーや湿度センサーがついたスマートリモコンが発売されいてとても楽しい。

なお、Raspberry Piを使って自作音声リモコンを作りたい方は、マイナビ出版から出ている私の著書「やさしくはじめる スマートスピーカープログラミン」が参考になる。自作は自作の良さがあり、自由度がより高く自分で作る楽しさがある。


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