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訪問支援に特化して良かったこと

こんにちは。療育アドバイザーのくじらです。療育についての私の考え方や、学んでいること、レッスンでしていることを書いています。
今日は、訪問支援に特化して良かったことを、お話していきます。


訪問支援にして良かったことといえば、何度か書いていますが、
「保護者としっかり話せること」
です。
レッスン後の時間に余裕を持たせていることもあり、日常的な話から、学校とのやり取りなど、今現在の、心配事のほとんどを聞くことができます。
このことで、私が支援の方向性を調整することができますし、保護者の不安を軽減することもできます。
学校とのやり取りの仕方、どう伝えるのがベストかは、普段の先生と保護者のやり取りを聞いていなければ、アドバイスも無駄になってしまいます。

「先生」と直接やりとりすることも視野に入れておく必要がありますが、この地域の学校は、「保育所等訪問支援」の実績がなく、市がかなり渋るので、軽度とみなされている子には、難しいかなと思っています。
*実績をつくることを、微力ながらお手伝いすることになっています。それはそれで、ドキドキです。

育児はチームが作れると、気持ちが格段にらくになります。愚痴ったり、相談できる場所があると、心強いと思います。
ただ、「発達障害があるかも」と思ったときに、相談するのは相手を選びますよね。
「大丈夫でしょ。」
「うちの子にもあるよ。」
そんな風に返ってきて、もやもやしたりします。
でも私も、自分に知識があっても、立ち話で軽い相談風に言われたら、踏み込んだ答えはできません。
「相談するところあるよ。教えるよ。」
くらいです。
相談するほどじゃないことも、多いかもしれません。実際、園や学校、学童の先生に相談しても、背中は押してもらえないことが多いです。
何故か。

園や学校で問題を起こしていない子は、「過剰適応」している場合があります。家の姿とは違い、いい子を演じています。発達障害は、2か所で同じ行動が出る子を指すことが多いので、いい子でいられるなら問題ないとされてしまうのです。その分家では色々な感情が出てしまう場合もあります。家でも抑えていると、精神障害を引き起こすことも。
家と外での評価があまりに違い、家の人が疲弊してしまうほどなら、専門家に相談することをお勧めします。

その他にも、先生たちは、余程でないと内々に解決したがる傾向があります。指導者の力不足ととらえられるのが嫌な部分もあるかもしれません。実際そう訴えてくる保護者も多いのかもしれません。
でも、1クラス35人も見ていて、一人ひとりにかけられる時間はたかが知れています。先生たちは、集団を動かしたり、授業を進めていかなければなりません。そんな中でも一人一人の個性を拾って、毎日いろいろな学びを子どもたちに与えてくれています。(もちろん色々な先生がいますが)
気になる子がいても、何かあった時の報告のみになりがちなのは、仕方ないとも言えます。
保護者の方から歩み寄る必要があり、先生との関係づくりになやむ親も多いです。
学校は、気になる子どもがいるクラスには、巡回指導に来てもらうことができます。でも、年に何回かでクラス全体を見て、先生や学校に助言するシステムなので、子ども一人ひとりに特化する支援は望めません。ここで使えるのが「保育所等訪問支援」なのですが、その話はまた後日。


相談を週に1度でもできるチャンスがあるというのは、保護者の方からも喜んでいただいています。全く問題なく過ごせていた週は、レッスンの振り返りだけで終わりますが、「相談できる。」「報告できる。」「愚痴れる」のは心に余裕を生むようです。居ても立っても居られない時は、概要だけメールしてもらうこともあります。書くことで、整理できることもあるのですよね。

発達障害の保護者同士のコミュニティでも、程度や内容で、相談しにくいこともあるようです。難しいですよね。

相談を受けていて思うことは、保護者さんの子どもへの視線が変わってきているな、ということです。特に軽度だと、定型だと思われる子との比較が、和らいできます。これは単に、隣の芝生が青く見える現象だったりするのですが、自分の子どもの良いところを、当たり前として見てしまい、できていないことに注目してしまいがちになってしまうのです。それが、格段に多い。発達の不安からきているのだと思います。

それでも、毎週のように相談を受けてきて思うのは、だんだん話す内容が変わってきたなと。
保護者の「こうしてみた」「こうしてみようと思うのですが」が増え、日常の他愛のない話が増えてきました。
もちろん、その中にも支援のかけらがあったりするので、こちらは真剣に受け止めていますが、お母さん方の表情も和らいできました。
子どもの成長もあると思います。この先も何かあるかもしれません。でも、前々からの説明をしなくても、わかってもらえる存在は何人いても助けになるし、その中に専門家がいると、安心してもらえるのかなと思います。

私も日々のことを話してもらえる方が、支援の目処を立てることができます。相談したいと思ってもらえてることに、感謝しています。

フリーでしか、この時間を作ることが難しいのが残念なのですが、事業所でもできるといいのにと思います。

療育と相談をセットでできることは、訪問支援の強みでもあります。チームをどう作れるかは、自治体によっても違いますが、広げていけたらいいなと思っています。

読んでいただいてありがとうございました。
それでは、また。


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