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私の短歌日記にもタイトルを付けたい④

手帳に書く毎日一首より抜粋、3月4月編です。
この春は、やたら自分の意識と実態が乖離していた気がする。

3/2
冷えてゆく順番がある ゆびさきと鼻先そしてみぞおちあたり

3/7
耳がまだ冬の名残を聞いている沈沈とずっと沈沈と鳴る

3/16
だんだんと心がこわれていく音だ聞きなれていて気づくのが遅い

3/19
知らぬ間に過ぎる春だとおもいつつミモザの色に塗り替える爪

3/27
考えてどうにもならないことばかり夢に出てくるしかもカラーだ

3/29
足りていないものに気付いて眠れない羊はどこだ獏はどこだ

藤田美香/短歌日記2024..3月


4/1
桜だと伝える人がいないのでただの淡い薄い花びら

4/3
私の川が塞き止められるそして濁るこのまま沼にならなきゃいいが

4/11
桜見にいかないかって誘われてそういう桜はもう散りました

4/12
狂犬病予防接種の案内がそういえばちゃんと届いていない

4/18
桜よりれんげ畑に行きたくて犬の目線で春を見たくて

4/20
曇天の空を低く飛ぶつばめ 帰ってきたのかそうかおかえり

4/23
雨脚がだんだん強くなっていく誰かのせいであってくれ 春

4/26
やさしいと誰かが言ってその意味をばかばかしいと訳してしまう

4/27
ビルビルビルビルの谷間に吹くルビは毎日変わる今日はクタバレ

4/29
何も書くことがないので連休は酒を飲んだら〇を付けよう

藤田美香/短歌日記2024.4月


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