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社会貢献学会第12回大会にて「大学生による社会貢献活動の発信手法について」発表

2021年12月18日に社会貢献学会第12回大会(@神戸学院大学)において、口頭発表をKUISs BOSAIの戸谷と三村(両関西国際大学経営学科)が発表を行いました。発表内容を抜粋しながら紹介します。

内容

1.社会貢献活動の情報提供機関と募集配信手段

大学生による社会貢献活動の発信においてどのようなメディアを使い発信することが有効かについて考察した。動画を使った社会貢献活動の発信効果について検討し、有効性について考える。また、KUISsBOSAIの活動を中心とした取り組みについて発表。

2.それぞれのメディアの特性

大学生がボランティア活動内容等を発信する際に利用する情報発信手法を紹介。「大学生のボランティア活動等に関する調査」報告書によれば、大学生が使う主な情報提供機関としては、SNSやソーシャルメディアが44.4%で最も高い割合である。大学生にとってSNSは携帯をもっていると使うことができ手軽に利用することができる。
次に学生ボランティアを募集する目的における情報発信手段については学生掲示板が最も割合が高く90.5%、大学やボランティア関連組織のHPは約25%。活動発信にはデジタルメディアを活用し、活動情報収集には紙媒体の掲示物を活用。

3.実際の発信事例と効果

【事例1:KUISs BOSAI活動紹介】


私たちが応急手当講習などの活動を行っている様子やさまざまな種類の取組みについて、多くの方に伝えることができた。しかしダイジェスト版であるため、活動一つひとつの具体的な内容までは伝えていない。

【事例2:インターンシップで作成した動画】


人と防災未来センターインターンシップの参加者が100円ショップに行き、メンバーそれぞれが最も大切と思えるグッズを自由に3点選び購入し、それを紹介しあうというものを作成した。ここでは実際に買ってきたものを平時・災害時にどう使い、効果があるのかを紹介するのに実際の使用例を入れながら行え、これから災害への備えをしていく方やまだ持っていなかった方へ簡単に伝えることができた。

【事例3:「スポーツ×防災フェス」】


関西国際大学で行われていた約3時間にわたるスポーツ防災イベントの様子を10分程度の動画にまとめ、どのようなことが行われたかを興味のある人や知らない人などに伝えることができ、別のところでもやってみたいと言う感想も寄せられた。

動画配信によって得られた効果

<効果1>短時間でより多くの情報を伝えられる
3つの事例は、1分18秒、8分15秒、37秒といずれも短時間の動画である。そのため気軽に携帯画面で見てもらうことができた。

<効果2>URLで簡単に共有できる
動画はYouTubeにアップロードしているため、URLによって遠隔地の相手とも瞬時に共有することができる。紙のパンフレットと異なり、郵送などの手間や時間やコストがかからない。

<効果3>共感を得やすい
映像によって活動の魅力が伝わりやすく、自分が参加した場合のイメージがわくため、観た人からの共感も得やすい。

<効果4>追加や削除がしやすい
ひとつのアイデアをシリーズ動画として制作したり、間違いを修正したり、現在は合わなくなった内容を簡単に削除することができる。

<効果5>他の動画も見てもらいやすい
同じチャンネルに多くの動画をアップロードすることで、他の動画を見てもらう機会にもつながる。

4.終わりに

動画制作を通して、活動の魅力を伝えるために活動自体の意義を深く検討することや、動画を見た人の反応が、活動のモチベーションにもつながっている。コロナによって筆者らの活動にも多くの制約があったが、新しいチャレンジとして今後も動画を活用したKUISs BOSAIの活動を広げていきたい。

参考文献

・興梠寛他著:「大学生のボランティア活動に関する調査」報告書、国立青少年教育振興機構青少年教育研究センター、2020年

・総務省 令和2年 情報通信白書 第2部ラジオ聴取の平均利用時間 図表5-2-5-1 「主なメディアの平均利用時間と行為者率」


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