われわれは何者なのか?

今日は上野の国立科学博物館に行った。
企画展が気になっていたから。

Who are we ?

 この世にあまた存在する動物たち。
彼らとは、そして私達とは何なのか?
 動物たちの標本、そして情報を、たくさん集めて、たくさん並べることで見えてくるものもあるのだ。

動物たちに関わる数値の一覧
へ、へぇ〜…


動物たちを比較することで、似ているところが見えてくる。

例えば木の年輪、亀の甲羅、ヤギの角。これらに刻まれた筋を見ることによって彼らが何年生きたかがわかる。おそらく季節によって生育速度が異なるため、一年一セットで筋が形成されるのだ。ことなる動物同士でも似たようなシステムを共有しているのだな。

他にも、似ているポイント探しのヒントはあちこちに散りばめられている。

体色は?模様は?前足の形は?

シマウマのシマは彼らだけのものだろうか?


逆に、近い種なのに全然違う動物もいる。
ネズミとモグラ、サイズも似ているのに目の大きさ、体毛の生え方、しっぽの形まで全く異なっている。

どうして違いが生まれるのだろう?
それは彼らが住んでいる環境が違うからだ。

どうして彼らは違う環境に住んでいるのだろう?
地球上にある資源には限りがあるため、なるべく他の種と違う場所・食べ物・暮らし方で生きていかねばならぬからだ。
彼らはうまく分け合っているのだ。

人間はどうだろう?うまく分け合えているのだろうか?国境なんてものを地図上に引いて、うまく棲み分けできているつもりだろうか?
この世界の生きもの、海洋生物や渡り鳥たちは国境なんて気にしない。気にしているのはわれわれ人間だけだ。

われわれは何なのか?
正解なんてないのだけれど、時々は立ち返らなければならない命題なのだと思う。


展示の最後にはこんな言葉が。

博物館の使命について
3つの無があるという

無目的、無制限、無計画。

なんてかっこいい言葉なんだ。
これを言い切れる博物館というシステムはすごい。
絶対に営利企業ではできないことだ。

学術の発展のため、そして人類の発展のため。
今後も博物館の担う役割は大きいなと思った。


とにかく全体的にかっこいい展示だった。
まだやっているのでおすすめです。

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