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自己紹介 

※ラジオ出演時の原稿を一部加筆修正しました。


初めまして。鵠更紗(くぐいさらさ)です。
童話を中心に、小説や詞も書いています。
私が執筆を始めたのは、約4年前、子どもが3歳の頃でした。
慣れない土地で初めての子育て、
何でも要領良くこなせるはずの自分が子育てに関しては、うまくいかないことだらけ。
戸惑い、つまづき、涙を流し、母になることの理想と現実の間(はざま)で途方に暮れていました。
心配をかけまいと、周囲には相談せず、唯一すがった子育て電話相談では
「子どもってそういうものよ」と一蹴され、
世間では当たり前とされることすら、私は出来ていないのかと自分を責めました。
夫不在の深夜、ようやく眠りについた我が子の隣で、スマートフォンを開くと
自分と同じように子育てに悩む主婦のブログが目に留まりました。
そのブログは、子育てのモヤモヤを面白おかしく表現していて、私の心は途端に軽くなりました。子育てに悩んでいるのは自分だけではないのだ、と思えました。
「私もブログを書けるかもしれない」
そう思って綴り始めた子育てブログは好評を博し、数多くのママたちから共感を得る中、届いたメッセージ…「あなたの文章は読みやすい」という一言。
思い返してみれば、私は学生時代から文章を書くことが好きでした。
それからブログを離れ、
自分の想いや経験、過去のトラウマを童話や小説に落とし込むことで、
自らの内側から「書いて表現する喜び」が湧き上がってくることを実感しました。
 鵠更紗(くぐいさらさ)、これは私が考えたペンネームです。
鵠(くぐい)というのは、私が独身時代に過ごした神奈川県藤沢市の鵠沼という地名から頂きました。そして、鵠(くぐい)は白鳥の古名(こめい)でもあります。アンデルセン童話の「みにくいアヒルの子」このストーリーが大好きな私にぴったりのペンネームだと思いました。他の子たちと毛色の違うヒナが、成長して白鳥となり、大きな空を羽ばたく様子に自分を重ねました。
更紗(さらさ)というのは、小学生の頃、将来自分に娘が産まれた時に名付けようと思った名前です。高齢出産で、いくつもの難を乗り越えて男児を授かりました。子どもは一人と決めていたので、更紗という名前を自分のペンネームとして使うことにしました。
2020年、かごしま近代文学館が主催する「子どもたちに聞かせたい創作童話コンテスト」で入選を果たすことができました。「ニッツとヤールのはたけしごと」という作品です。
この時、子育ての合間に原稿を書いていたため、肝心のペンネームを間違えてしまい鵠沼更紗(くげぬまさらさ)としてしまったことは良い思い出です。修正するタイミングは何回かあったのですが、「鵠沼様 入選おめでとうございます」という書面を読んで、まさか自分のペンネームを間違えましたとは恥ずかしくて申し出ることができませんでした。
この作品は、かごしま近代文学館のYouTubeで朗読を聞くことができますので、お時間がございましたら是非お聞きください。
同年、エッセイコンテストでも優秀賞を頂くことができました。grapeAward2020(グレープアワード)心に響くエッセイコンテスです。
こちらは、「子育て応援バス」という作品で私の実体験です。
慣れない土地での子育てで、都営バスの運転手さんに応援して頂いたような気持ちになった時の感動を綴りました。
いまだに多くの方に読んで頂いており、中には「感動して涙がこぼれました」とのお声を頂き、自分と同じように子育てされている方の心に響いていることに嬉しく思っています。
現在に至るまで、年間10~20作品ほどコンテストに応募しています。童話と小説を書くことが毎日の「楽しみ」となっています。

将来の夢は、読む人の心を揺さぶるような作品をたくさん世に送り出すことです。
また、行き場のない子どもの心が救われるように絵本をプレゼントする活動もしたいと思っています。
私が幼い頃、両親は共働きでしたので、お小遣いをもらっては本屋さんへ行っていました。世界名作シリーズといったものが好きだったように記憶しています。中でも「王子とこじき」という作品には衝撃を受けました。この世の中には、「王子」という地位の人と「こじき」という物乞いをする人が存在するということにまず驚きました。そして、見た目がそっくりな二人が入れ替わると、周りの人々の態度が変わっていく、その理不尽さも幼心に突き刺さりました。まるで夢を見ているような不思議な世界に酔いしれていました。
小学校区の一番端に家がありましたから、下校時にはいつも、最後は一人になります。空を眺めては空想ばかりしている子どもでした。そうすることで、大家族でありながら孤独を感じていた自分を慰めていたように思えます。
幼い時に本を読むことは、その後の人生に大きく影響をすると考えています。最近では、スマートフォンやタブレットで絵本を読んだり、読み聞かせ音源を子どもに聞かせて寝かしつけるという話も耳にします。忙しい親御さんの味方となっていることと思います。
けれども、私は、やはり紙の本を自分でめくる感覚を大切にしたいと思っています。
勢い余って破ってしまったり、ペンで落書きをしてしまったり、時には飲み物をこぼしてシミをつけたり、紙の本にはそんな思い出がたくさん詰まっています。
もしこの日本に、本を読みたいけれど自由に手に入れられない子どもがいるとしたら、届けてあげたいと願っています。
幼少期に、過ごす時間の中で自分の支え、時には逃げ場になるような本が一冊あるだけで、小さな心は強くなると思うからです。
私は、今日に至るまで、願ったことはなんでも叶うと信じて生きてきました。そして、実際に叶っているのです。いつの日か、私の作品が書店や図書館に並ぶ日がくると信じています。
そして、その売り上げの一部は、子どもたちに本を届ける活動に使おうと思っています。
デビューする日がいつになるかわかりませんが、いつかやってくるその日まで、鵠更紗を応援して頂ければ幸いです。


 

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