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自作SCPmad解説&元ネタ集

この記事はklis(筑波大学情報学群知識情報・図書館学類) Advent Calendar 2023 - Adventarの20日目の記事です。


はじめに

こんにちは。遅れて申し訳ありませんでした。今年からklisになった9534です。今年がAdvent Calendar初参加です。
これ↓についての解説記事です。

過去に作ったものを擦るのはよくないと思っているので解説っぽいのを書くのはこれで最後にします。
元ネタとか引用元とかをまとめるのと、入れ切れなかった筑波大学の都市伝説について紹介しようと思います。あくまで都市伝説中心なのでソースが信用できるのかと言われたら曖昧ですが。
ちなみにツイートの文章はSCP財団HPのSCP財団とはの最初の1文

人類はこれまでにおよそ25万年もの歴史を歩んできた。しかしその歴史のうち特筆すべきは僅かこの4000年に過ぎない。

http://scp-jp.wikidot.com/about-the-scp-foundation

のリスペクトです。

動画についていつかまとめたいなーというのは動画が完成してからずっと思ってたのですが、後回し後回しにしてる間に筑波大学の都市伝説についてまとめた記事も増えてきているようです。動画で参考にしていませんが分かりやすいのでこちらもどうぞ。

作ろうと思ったきっかけ

当時SCPの解説動画にハマっていたら偶然sousousou soumenさんの【SCP】Keter Party 【MAD】がおすすめに流れてきてSCP madという動画ジャンルを知りました。

それとちょうどTwitter(当時はTwitter)のTLが「罪を償うマイメロディ」など筑波大学の都市伝説についての話題が出てくることがあり、どちらもホラーっぽいという点でシンパシーを感じたので作ってみたいなとなりました。

使用した曲についてはボイロ実況者のキスミィさんがツイート(当時はTwi略)にしていた動画を参考にしました。(血が出てくるシーンがあります)

Dance Till You're Deadというmemeに使用されている曲だそうで、原曲はYeah Yeah YeahsのHeads Will Rollです。(こちらも少し暴力的なシーンがあります)

SCP madの動画を作るには編集技術不足していたというのと、他にも作りたい動画があったので大学1年の終わりぐらい作れたいいなと思っていたのですが、案外早く作りたい動画がネタ切れを起こしたので2022年の春B辺りから制作を開始しました。製作期間はダラダラ作ってたら4カ月ぐらいになりました。

動画のタイムライン

校章・建学の理念・学類etc.(開始~00:12)

冒頭はさっき紹介したKeter Partyをリスペクトしました。
中央で色ずれを起こしているのが筑波大学の校章です。「五三の桐葉」型で、花の部分が独特のデザインになっています。ちなみに内閣総理大臣紋章という似たような紋章がありますがあちらは「五七桐花紋」という別物です。その下の文字は「University of Tsukuba」とお馴染みの「Imagine The Futuer.」です。ピリオドが付きます。
右から左、下から上に流れている文章が筑波大学の「建学の理念」と「基本的な目標」です。今年はどうだったか分かりませんが2022年の総合科目「学問への誘い」に建学の理念を書く課題が出てきて少し話題になっていたのを思い出しました。これに加えて、筑波大学の住所や「指定国立大学」の文字が紛れています。
彩度高めな文字が学類とその略名です。ここはAviutlの登場系効果で遊びました。学群の色の元ネタはこちらです。

学費(00:12~00:15)

この動画に入れてるもの全部が都市伝説という訳ではないのですが、この「学費」は皮肉の効いたジョークの一種です。
「学費」とは筑波大学の本学の中央にある噴水のことです。SCPのようにITF. 5358(「-」が抜けている)と番号を振っていますがこれは筑波大学の学費が年53.58万円なのが元ネタです。

実際の「学費」

筑波大生に「あの噴水は『学費』って呼ばれているよ」と教えられた人が皆噴水を「学費」と呼ぶようになるのがミーム汚染みたいでいいなと思いました。実際学内にいても噴水より学費の方がよく聞く気がします。
24時間湧いている訳ではなく、ある時間になったら湧くようになっているのですが時刻表みたいなのって無いんでしょうか?昼休みと14:20ぐらいに湧くのは知っています。
筑波大学新聞358号によると電気料金は年間6万5千円()とのことで意外と少ないですね。0.12人分の学費で賄えてしまいます。

罪を償うマイメロディ(00:15~00:18)

古い画像しか残っていなかったのでFHDの画面で600 x 450の元画像を拡大させて使っています。
「罪を償うマイメロディ」とは筑波大学第1エリア隣の松美池にあったとされる木の棒に磔にされているマイメロディのことです。番号の元ネタはうる覚えですが「償うマイメロディ」についての最古のツイートや掲示板などが2013年9月末だったからな気がします。

T字のオブジェクト達(00:18~00:24)

これは元ネタとなったツイートがあったのですが検索しても出てきませんでした……。中央口のモニュメント、罪を償うマイメロディ、両手を広げる学長、T字型の…棒……?みたいな画像と「この大学にはこの時期になるとこういう形のものが生えてくる」というような文章のついたツイートだった気がするのですが……。
このTに関しては都市伝説でも何でもなく個人的な好みで取り入れました。番号の元ネタはギリシア文字Τ(タウ)の数価300です。
シルエットは左から順に
筑波大学中央口のモニュメント
両手を広げる学長
石の広場にある銅像(Miserere X VII)
・5C棟大石膏室にある銅像

「Tsukuba」(00:24~00:24)

これもただの小ネタです。フォントが
1. Tempus Sans ITC
2. Script MT Bold
3. UD デジタル 教科書体 N-B
4. Kristen ITC
5. BIZ UD明朝 Medium
6. Agency FB
7. Impact
8. Times New Roman
9. Forte
となっており、頭文字を取ると「TSUKBA ITF」(Kの後のUどこ行った??)になります。

星を見る少女(00:25~00:28)

ここから有名な都市伝説に入ります。トップバッターは「星を見る少女」です。番号の元ネタは「星を見る少女」がいたとされる平砂6号棟4階から。

ある夜、ある男性がマンションの一室から美しく輝く星空を見上げていた。男性がふと向かいのマンションに目をやると、その部屋の住人らしき女性も同じく星空を見上げていた。その後も男性が夜空を見上げる日には必ず女性も夜空を見上げており、男性は次第に彼女に好意を持つようになる。

ある日、男性は彼女に会おうと決意し(空が曇っていて星が見えていないのに、空を見上げていることを不審に思い、というパターンも存在する)、向かいのマンションの彼女の部屋を訪ねる。扉を開けると、そこには窓際で首を吊って死んでいる彼女の姿があった。首を吊って死んでいる姿が、夜空を見上げているように見えていたのである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E4%B8%80%E5%AE%A4%E3%81%AE%E7%AA%93%E3%81%8B%E3%82%89%E8%A6%8B%E3%81%A4%E3%82%81%E3%82%8B%E5%A5%B3%E6%80%A7

この都市伝説には「首を吊ると頭は下向きになる」や「平砂6号棟の窓を見れる男子宿舎は存在しない」などところどころ矛盾する点があり(そもそも話したこともない人に「あなたに恋をしました」って言いながら家凸するのもだいぶフィクション感ありますが)、「少女の葬儀はもう終わっていて、見えていたのは幽霊だった」や「男性は宿舎からではなく帰り道に窓から少女を見た」などバリエーションがある。
バラエティー番組に取り上げられたりホラー映画化されたりもしたそう。

走る体専(00:28~00:31)

次の都市伝説は死んだ後もゴールを探し続けている「走る体専」です。番号の元ネタはマラソンの42.195kmの整数部分から。

ある体専の学生の一人がマラソンのゴール直前に倒れ込み、そのまま死亡してしまった。その学生はゴールできなかったことが心残りだったらしく、ゴールを求めて平砂宿舎を走り回るランニング幽霊となった。ただ普通に幽霊が走り回っているだけなら筑波大学では希によくあることとして片付けられたのだが、困ったことに、この幽霊は就寝中の学生の部屋にまで壁を突き抜けてドタバタと侵入してしまったため、学生達から「安眠妨害である!」と苦情が出るようになった。

そこで学生達は問題を解決するべく一つの案を試みた。すなわち、幽霊の通り道にゴールテープを張ったのである。そしてある夜ついに幽霊は求め続けたゴールテープに辿り着き、ゴールテープを切って満足した表情を見せた幽霊は、その後は姿を見せなくなった。

https://dic.nicovideo.jp/a/%E7%AD%91%E6%B3%A2%E5%A4%A7%E5%AD%A6

「マラソン幽霊」や「ランニング幽霊」とも呼ばれているようです。こちらはどこの記事を読んでもほぼ内容が同じです。記事数も他と比べてかなり多いです。

第四エリア(00:31~00:37)

Twitter(X)でも未だに話題に出ることのある幻の第四学群ですが意外と真面目に設立を検討されてたこともあったそうで、現在は医学エリアにある4A棟という名前が本学で見れた世界線もあったのかもしれません。
番号の元ネタはそのまま第"四"学群から取っています。学群レベルの都市伝説となると番号も早そうなので。
この第一~三エリアまでの説明は「筑波キャンパスマップ」の中地区マップを参考にしました

第四学群のロゴはうるくと(@urukut0604)様からお借りしました。

Twitter(X)では茨城県南部で地震が起こると「#筑波大学は核実験をやめろ」というタグがトレンド入りすることがしばしばあり、その実験場が筑波大学の地下に広がる第4エリアです。(※全部フィクションです)その他にもつくばに住んでいると局地的な大雨や雷雨に襲われることがあり、その度に筑波大学の非人道的な実験が全世界に明かされています。(※全部フィクションです)

こっちはフィクションかは分かりませんが「第四学群」については実際に構想されていて「工学システム学類」や「国際総合学類」などがそれらに該当したという話もあるそう。

博士号(00:37~00:43)

ここでの「博士号」はPh.D.のことではなく、現在は松美池の1H棟の影に隠れる位置に置いてあるスワンボートのことです。
番号の元ネタは「博士号」が松美池に設置された2013年10月15日です。

当時は設置したものの、次の日には設置した学生が学生課に出頭したり、その後の撤去作業中に何者かからの妨害を受けたりなどネット上で話題になったそう。最後に切り替わる6画面の元ネタは「松美池からのアヒルボート引き上げ方法の検討書」に書かれた6つの引き上げ方法です。

また、設置した理由としてはただのいたずらではなく「松美池に注目を集めることで池の環境改善に関心を持ってもらうこと」だそうで「博士号」の中には乗るときの注意書きや救命胴衣、胴付長靴が備わっていたのだとか。
ちなみに「博士号」を松美池に浮かべようと企画した方は現在筑波大学の客員教授をしています。

多苦痛(00:43~00:46)

自分でもあまり信じられないのですが「宅通」及びそれから派生した「多苦痛」って筑波大由来の言葉なんですか??(検索すると筑波大生の記事がほとんどでした)
この番号の元ネタだけすみません…覚えていませんでした……
自分は大学付近で一人暮らしをしているので宅通の苦痛を完全に理解することはできないとは思いますが移動時間が長いのは辛いと思います(小並感)。実際にTwitter(X)でもTXの遅延があると宅通の方の悲鳴が聞こえてきたりします……。
宅通といっても種類があるらしく、TXやバスで通学する人、自転車で通える圏内に自宅がある人(前に1,2時間かけて自宅から自転車で通学しているという人を見かけたのですがその人はここに入るのだろうか)、車で通学する人など「宅通」で一概にはくくれないらしい。

触れたら退学!!(00:46~00:49)

こちらは関わると除籍という社会的にダメージを与えてくるタイプの都市伝説です。左が「筑波大学地下通路」、右が「松美池の鯉」、番号の元ネタは同じく除籍の理由となる年間取得単位数15未満の15からです。
それぞれの解説は

地下道に入ると除籍
大学地下に存在する地下道に勝手に入ると除籍になるという噂。
地下道そのものは実在するが、勝手に入ってはいけないのかどうかは不明。
地下道に関しては、「昼でも真っ暗」「下水道のような湿り気」「非常用貯水池?」というような噂がある。
除籍になるという言い伝えの原因の一つに、学生運動最盛期、ある学生が地下道を通って一気に学長室にまで到達してしまったからという噂がある。

https://dic.nicovideo.jp/a/%E7%AD%91%E6%B3%A2%E5%A4%A7%E5%AD%A6

池の鯉
池の鯉を勝手に食べると除籍になるという噂。
試そうとした人など恐らくいないので、都市伝説といえば都市伝説だが、至極リアルで妥当な処分ではある。
が、この原因について、研究所から流れ出た怪しげな排水で鯉が汚染されており、食べた生徒に中毒症状が現れて研究内容や汚染が明るみに出るのを防ぐ目的がある、と噂されている。

https://dic.nicovideo.jp/a/%E7%AD%91%E6%B3%A2%E5%A4%A7%E5%AD%A6

最近も大学のクラウドファンディングの返礼品で地下道のツアーがあったりしましたが地下道の全体図は何故かネットに転がっています。また池の鯉に関しては「東京が有事のときは筑波大学が次の皇居となり、池の鯉は天皇家のものであるので食べることは不敬にあたるから」という壮大なパターンも存在します。

こんな話が筑波大で語られている 時は米ソ冷戦時代、日本も西側諸国の一員として有事の際の対応を考えなくてはならなかった。そこでまず思いつくのは有事の際、首都東京が被害にあった場合は臨時政府の場所 と皇族の臨時の避難場所を考えることであった。そこで政府は当時進行中であった東京の研究所を地方に移転させる計画の中の新しい大学(後の筑波大学)を有事の際の皇居とすることを極秘に決めた。筑波大学に大きな池と鯉がいるのはそのためである。そしてこの鯉は天皇家の鯉であるのでこれを食べたら除籍である。またこんな話もある 筑波大学は戦後の大学紛争での反省を元に作られた大学である。政府は言った「大学が狭いと学生が手を組んで騒ぎを起こすから大きくしよう」と。また政府は言った「万が一紛争が起きた場合に学類長などの幹部が被害を受けないために地下に逃げ道を作ろう」と。そしてこの地下道に入ったら除籍である。またその他に存在する大学の伝説は・化学兵器研究室が存在するが、これが公になれば国際的に批判がくるので衛星写真でも疑われないように池の下につくった。この池が松見池である。・第4学郡というところで国家機密のプロジェクトが進行している・2学郡C棟にあるボタンのまったく無いエレベーターは有事の際、学類長などが地下室へと逃げるためにあり、特別なリモコンがないと使えない。などなどです。残念ながら以上のほぼ全てがウソであるということが判明しています。まず第一に有事の際に筑波大学が皇居となるという伝説ですが、完全にウソです。まずそんな重要事項がこともあろうか一学生にバレているとしたらその時点で筑波を皇居にしようという行為が自殺行為です。そして池があることに理由はありません。筑波大学周辺は建設前は沼地であったので自然に池が前々からあったのです。また、この松見池の鯉を食べても除籍になりません。そして地下道の伝説ですが、これもウソです。たまに学内で鬼ごっこをしてるヤツらがいますが、その方々は普通に地下道に隠れます。そして簡単に地下道に入れますし、入り口もバレバレです。ただし、この地下室には重要なインフラが通っているのでそれに触れるといけないからという理由でこのような伝説が形成されたのかもしれません。第4学郡は構想・設計段階では存在したそうですが、なくしたそうです。ただ、実際に学郡を置かなかっただけ。らしい最後に2学C棟のエレベーターですが、実際にボタンのないエレベーターがあります。しかし、最近まではボタンがありました。なぜなくなったかというと、この場所でちょっとしたな事故(事件)があったからです。このような理由で現在もエレベーターが使えないようになっています。このように怖い噂ばかりあり、ほとんどウソですがその背景にある設備や構造は明らかに変で怖い噂が立っても仕方が無いですが、これは学生に自転車に研究者に優しい構造にしたためであります。筑波大学は変な大学ですが決して怖い大学ではありません。筑波大学はちょっとのことでは除籍にしない学生にとっても優しい大学です。 “筑波”式大学生活: 筑波大学伝説 (via yukiminagawa) www.tumblr.com

きさらぎ駅(00:49~0056)

こちらは珍しく現在でも見ることができる都市伝説です。Google Mapで大学付近で「きさらぎ駅」と検索すると松美下池がヒットするというものです。
番号の元ネタは同じく「きさらぎ駅」と検索すると出てくる違う場所の住所だったのですが、現在はまた違う住所になっていました……。

昔は「かたす駅」や「やみ駅」等で検索しても松美下池が出たようです。現在は大学付近でこれらを検索すると大学公園という、松美下池より少し北の場所がヒットします。

筑波時間(1:02~1:13)

こちらも現在でも見られる、というか既にあなたを侵食している可能性のある都市伝説です。
番号の元ネタは「筑波時間」に侵された学生達が一時期狂ったようにやっていたゲーム?チャレンジ?(3:34になる瞬間に「334」とツイートすると最も3:34に近かった順にbotが自動でランキングを作ってくれるというもの)からです。

時計で昼夜逆転を表そうと思ったのですがうまいこといかなかったなあと思っています。オンライン中心のときは筑波時間どころの騒ぎじゃなさそうな人もよく見かけましたが、対面が復活した今年は幾分か改善したのでしょうか?

おわりに

まず遅刻して本当に申し訳ありませんでした。
SCPmadオマージュを作る際、ここで紹介した以外にも様々な記事やツイート(陰謀論を熱く語る人やえりたんBotにずっと話しかけている人などなど)に触れることができました。これも「ツイッター大学」と呼ばれる所以なのでしょうか?
筑波大学そしてつくばという土地で起きた面白いことはまだまだインターネット上に埋まっていると思います。今回は「筑波大学都市伝説」がその接点となりました。自分が知ることができた出来事はおそらくほんの僅かですが、この記事が皆さまが筑波大学やつくばで起きたことについて興味を持つ一つのきかっけとなれば幸いです。
最後まで長々と失礼しました。ここまで読んでいただきありがとうございます。


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