朝と夜が気持ち良いデスク環境を作る
リモートワークが当然の世界線になってから、自社のオフィスにもほとんど行かなくなり、自宅のデスクで仕事することがメインになったのですが、もともとの私の自宅のデスク環境は窓が遠く、日が当たらない場所に、かつ移動しなくても必要なものが手に届くように作ってしまったため、集中はできるが一息つきにくい環境になってしまっていました。
流石に移動も少ない状態でこれはマズいと思いたち、穏やかな心で集中できるデスク環境を作ろうと思いました。
去年は子どもたちのデスクを作ったので、今年は自分のデスクをリフレッシュしたい。
花や木を感じられるデスク環境にしたい。
コロナ禍でGWはどこにも出掛けず、デスク作りに勤しむ方たちがたくさんいることと思います。
そんな方達に「僕のデスク見て!」というノートです。
まずは仕上がりを
紹介前に最終的な写真を載せておきます。こういう感じになりました。
この環境作った過程を書いていきます!
まずはゴール設定
今回のコンセプトは「朝と夜が気持ち良く感じられるデスク環境」としました。
夜は闇の中でぼんやりした明かりとともに集中して仕事ができる。
朝や昼は差し込む陽の光や風が感じられる、通しがいい環境、をゴールとしました。
自作しなくても良さげなデスクを探せ
天板はマルトク、脚はアイアン、というのがもはや自作デスクの定番になりつつありますね。私も「マルトクのウォールナット集成材&アイアン脚」の王道を上記の子供のデスクを作ったときにもやったのもあり、今回はちょっとちがうのがいいなーと考えました。オイル濃い天板プラス重めのアイアン脚じゃないパターンにしたい&できるだけ楽をしたいと考え、今回は自作をしなくても条件を満たせる既製品を探すことにしました。
条件としては、
1. 天板がデカイこと。幅1800mmくらいが望ましい。
2. 天板裏でケーブルや電源アダプタを逃がせるスペースが作れること。
3. 脚が地面に接する部分が少なく、足元の空間が贅沢に使えること。
そうしてセレクトしたのがPYRAMID TABLE。工業デザイナーの大先輩、Wim Rietveldが1950年にデザインしたプロダクトです。デンマークの家具ブランドのHAYが現在復刻版をリリースしています。
本来は複数人のダイニングテーブル用途などで使うものですが、これを一人用のデスクとして使うことにしました。なぜかは後ほど。
モニターアーム周りをスッキリさせろ
デスクが決まったら、メインのコンポーネントを選んでいきます。
まずはモニター。31インチの湾曲ワイドモニターを使ってたのですが、解像度に不満があったので、4Kの平面にすることに。49インチのウルトラワイドも考えましたが、モニターは大きすぎない方が空間として気持ちいいと考え、LGの31.5インチの4Kディスプレイにしました。windowsとmacを切り替えて使うので、USB-Cだけではなくディスプレイポートも使えるモデルです。背面色は空間への圧迫感を軽減する白色。
モニターが決まったらアームの選定です。
モニターアームは一択でコルブルック・ボッソン・サンダー社デザインのハーマンミラーのFlo。エルゴトロンのものなどに比べて、テーブルへのクランプパーツが小ぶりであること、アームの内部へケーブルを収納できるゾーンがあること、モニターの取り外しが楽なことです。モニター背面色に合わせて白色です。
モニター上部にはBenQのScreenBar Plusをつけました。
目に直接光を照射することなく、デスク上やモニターを照らしてくれるライトです。部屋の照明を落としつつ、デスク上だけてらしてリラックスしながら仕事したい人にはおすすめです。自動調光や色温度調整などの機能があります。
目に光が入らない&デスク上にスタンドを置くスペースを省けるというプロダクトです。おすすめ。
背面のケーブルも換装可能なものは白いケーブルにしつつ、かつ白いメッシュチューブでカバーしました。
背面のウザさをできるだけ最小限に。screenbarのケーブルのみ換装不可なのでそのままにしています。そのうち何かで覆うかも。
デスク下のケーブルを隠せ
デスク環境を作る際にもはや必須タスクとなった、床に落ちるケーブルをなくす作業。もちろんやります。
通常であればデスク下にケーブルやACアダプターをごそっとしまうためのバスケットやオーガナイザーを吊るします。今回はそうじゃない方法でやることにしました。ここでPYRAMID TABLEを選んだ理由が出てきます。
PYRAMID TABLEはサイドビューからピラミッド型の脚が見えるデザインなのですが、おそらく全体を軽やかに見せたいという意図でデザインされているため、ピラミッドの頂点と天板が接して見えないように、脚部コンポーネントと天板の接合部の設計がされています。そのため、天板と脚部の間に「ケーブルやACアダプターを挟み込める」空間があるのです。
天板と脚部の隙間は30mmちょっとあるので、モニターとかPC、オーディオ機器にありがちな大きなACアダプターとかをスルッと滑り込ませられるのです。天板裏の土台部分はところどころに穴が空いているので、そこに結束バンドなどを通せばケーブル類も全部ガチ留めできてしまうのです。70年以上前にデザインされたものなので、絶対意図されてないのですが、これがPYRAMID TABLEを選んだポイントでした。
天板裏にバスケットとか追加のパーツを付けなくても雑にガンガン目障りなケーブルたちを突っ込めます!素晴らし。
ビデオキャプチャーも
ディスプレイやゲーミングPCのでかいアダプタも、
電源タップもガンガン雑に突っ込めます。最高!
PYRAMID TABLEの良さはもう一個あるのです。脚の構造が板金をコの字にした形状のため、目に触れない部分にケーブルを入れ込めるのです!
天板裏に電源タップをはさみいれ、そこからコンセントまでのラストワンマイルでもケーブルを見えなくできるのです。最高。
さすがにここらへんは見えちゃう。
結果、床には一切のケーブルがなく、ドリルを一回も使うことなく、ケーブルスッキリを実現しました!楽で最高。
(※5/6追記:ピラミッドテーブルはテーブルサイズやデスクバージョンなどそれぞれで天板下の空間の高さは違います。購入検討している方は、各モデルサイズごとで確認をしましょう!)
デスク上のケーブルを隠せ
使用PCはMacBookPro(コード書いたり、事務処理したり、ビジュアル作ったりのメイン機)とWindows機のTUF GAMING機(3DCADやゲーム用)の二台。MBPは持ち歩く事が多いので、取り回しがしやすいようデスク上に配置。
二台をOBENRIのVertical Laptop Double Standにおいて使っています。すべてガンメタ系カラー(Appleのいわゆるスペースブラック)でそろえてうるさくならないように。
PCのサイドからどうしても出てしまうケーブルは、上からフォトフレームを立てかけることで隠します。
いつもお世話になっている写真家の青木倫紀さん が自分のデザインした仕事を撮影してプリントしてくれたお気に入りの写真を置きました。
自己肯定感をあげつつケーブルのストレスからも開放してくれています。
植物を置け
緑が不足しがちな現代人。一日のうちに緑が目に入るだけでも脳や精神にポジティブな影響があることは近年様々な研究結果が示していますね。
室内でも緑の下で仕事したい、でもIKEAとかで出てたようなフェイクの葉っぱの下は嫌だなーということで、高さが180センチ以上あるトックリヤシをデスクうしろに配置。
窓からの日を浴びつつ、緑の下で仕事、かつ室内という望んでいるリラックス環境ができました。当初これに加え、香川から来た同じく2メーター近くあるオリーブの木を置いていたのですが、大量の蜘蛛の赤ちゃんが生まれてしまったので外に出しましたw(本来オリーブは室内向きじゃない)。
今後継続して鉢植えをモニター後ろに増やす予定。
夜もなんかいい感じ。
気に入ったもので固めろ
Screen Barと並んで置く照明としてHAYのmatinをセレクト。
Inga Sempéデザイン。番傘風のデスクトップ照明。スタンドが細いフレームでできていて、足元の存在感が軽くて素敵な照明。
足元の空間にRazerのゲーミングマウスBasilisk Ultimateの充電スタンドを置いています。
Basilisk Ultimateはゲームにも仕事にも使いやすいです。
Basilisk Ultimateは電池の減りが早いので、充電スタンドを頻繁につかうので丁度いい場所です。緑で色も合っていますw
Matinは足元にケーブル逃しの穴が空いているので、充電スタンドのケーブルもスッキリ逃せます。スマホの充電スタンドとかを下に置いてもいいかもですね。
スピーカーはGENELECの6010B。ブロックランプで知られるHarri Koskinenのデザイン。ふくよかなかたちも可愛く、音場がすごくよいお気に入りです。ずっと使ってる。すでに生産終了品。
ドライフラワーはKINTOの花瓶、SACCOに。柴田文江さんのデザイン。
砂時計はKIKKERLANDの Magnetic Hourglass。
落ちた砂鉄がスタンドに仕込まれた磁石によって磁力線の形状に形作られていくユニークな砂時計。
紅茶を入れるときなんかに使えます。
GENELECのスピーカーへ音を送るオーディオインターフェスはUniversal Audio のARROW。
音作りの仕事をする際にも大活躍しているオーディオインターフェースです。macと給電含めケーブル一本で作動できるのでデスクがスッキリできます。音楽を楽しむ際のボリュームコントロールもしやすい。
となりの丸いスイッチは先に書いたScreenBar Plusのコントローラーです。照度とかオンオフとか色温度の調整ができます。
キーボードは定番のHHKB Professional HYBRID Type-S 日本語配列/墨。
無刻印にはしてません。英語配列無刻印のほうがオシャレ感はあるのですが、winとmac同時使い&多ジャンルアプリ使いだとたまに操作時意識がこんがらがるので、脳がバグりにくいよう実用性重視で。
FPSなどのゲームをするとき用にRazerの左手キーボード、Razer Tartarus V2も常備。仕事でもショートカット設定してたまに使う。
テレカンなどで使うウェブカメラは使わなくなったsonyのa7をポールにつけて使っています。以前は位置を動かせるアームタイプを使ってたのですが、見た目がゴテゴテしてる&zoom等用途なので一度設置したら動かさないため、この機会にシンプルなポールタイプに変更しました。
カメラのシューにLEDライトを直接つけてHDMI出力や電源供給は全部組み込みでポールにガチとめしています。テレカン開始もらくらく。
マイクはBlue Microphonesの Yeticaster。セットでも売ってるRadius III Compassがマイクのアームスタンドとしてかたちが美しく、ケーブルマネジメントもきれいにできるものでよいです。
Yeticasterは音を拾う範囲や指向性を本体の物理ダイヤルでかんたんに操作ができて、集音能力も高いので、顔からかなり離れた状態でも位置を調整すれば十分な性能を発揮します。テレカンとかで画面内にマイクが入らなくても良いのでスマート感あります。
アームはバネ調整が少し独特ですが、慣れれば大丈夫。
デスクの反対ビュー。
天気のよい日は窓から差し込む光が気持ちよく感じられるようになったので満足しています。
椅子は定番のアーロンチェア。
サードパーティが作ってる非公式ヘッドレストをつけて使っています。
作業してるときは全然使わないのですが、休憩時とか一息時にあるとリラックス感がかなり増します。
椅子の後ろにはHENIがエディション販売したDamien HirstのJusticeを。
春らしい華やかさがあり、気分が明るくなります。
弦楽器のスタンド周りはごちゃごちゃになりがち&ホコリたまりがちなのですが、今回の移設時には思い切りデスク周りと空間を取ることで気持ちよく使いやすい状態にしました。
朝早い時間にここで、窓を開けつつ、楽器を触る時間が気持ちよい...
最高の仕事環境を目指して
実は同じ空間のディスプレイの背面側に、3Dプリンターや工具を集めた工房空間を別途作っています。以前はPC作業と物理的作業を同じデスク周りでやっていたのもあって、部品棚などもデスク周りに集まってしまったのでごちゃごちゃしてしまっていたので、今回を期に切り離しました。「目的ごとに空間は切り離すべき」というセオリーの強度を再確認した感じです。
今後は吸音材を壁に設置したり、植物を増やしたりしてさらに自分好みにしていくことを計画しています。
環境を切り替えて数日、圧倒的な仕事効率の向上を感じています。仕事の前にまず片づけよとは多くの先人談。
この環境でさらに良いアウトプットを出していくことを決意したGWでした。おしまい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?