#8 田島ヶ原のサクラソウ【季節の花】
全国で指定されている特別天然記念物を、埼玉県内で見ることができるのはご存知でしょうか?
植物の天然記念物は全国で30種ですが、そのうち2種がなんと埼玉県にあります!!(首都圏では埼玉のみ)
https://jataff.or.jp/monument/index.html#gsc.tab=0
昨日、さいたま市桜区にある『国指定特別天然記念物サクラソウ自生地』に行ってきました。
植物通の方はご存知だと思います(^-^)。
関東近隣だけでなく、この日は軽井沢からツアーの方が見にこられてました。
ここは旧浦和市ですが、合併して現在は『さいたま市桜区』となりました。名前の由来は田島ヶ原のサクラソウからとっています。
ソメイヨシノもまだきれいに咲いていました♪
何度か来たことはありますが、今回は市報を見て、初めてボランティアガイドさんに案内をお願いしてみました。
受付に行くと3人のボランティアさんが座っており、「ガイドをお願いしたいんですけど」と頼むと、3人がニヤニヤと顔を見合わせ「え〜?ガイドするの〜?(笑)」というリアクション 汗。
え?頼んじゃまずかったの〜?(・・;)と不安になりましたが、ガイド歴10年以上の男性が小一時間ほど案内してくれました。
サクラソウは変異が多いため、江戸時代からたくさんの園芸品種が作られ、栽培されてきたそうです。
この田島ヶ原(荒川流域)のサクラソウは園芸品種を作るもとになった原種といわれるもので、多くの遺伝的な変異を持っているため植物の研究に役立つことから天然記念物になったとのこと。
ただ、素人目にはささいな違いを見過ごしてしまいそうです。
例えば、色の濃さとか花びらの枚数、中央の白が大きかったり目立たなかったり、花びらの間隔が狭かったり広かったり…など。
世界に500種余りあり、日本に自生するサクラソウ属は14種
ここ、田島ヶ原のサクラソウも235万株から62万株に減少
してしまい、こんな感じで↓人の手を加えていないため
群生が見られるわけではありません。
特別記念物に制定されて今年で70年、ボランティアの方たちが中心となって、大事にこの自生地を守り続けています。
サクラソウ以外にも貴重な花(絶滅危惧種や準絶滅種危惧種など)との出会いがありました。
カントウタンポポと外来種や他のたんぽぽとの見分け方も教えてもらいました。
花のつけ根にある、緑色の総苞の外片が反り返らずに垂れ下がらなければカントウタンポポだそうです。
ほかにも、2019年の台風19号の時は荒川が氾濫して8メートルぐらい水没した話とか・・・
(トイレの建物の2階のベランダあたりまで水が上がった)
一番興味深かったのは、大宮出身の宇宙飛行士、若田光一さんが宇宙にサクラソウの種を持っていき、それをさいたま市の小学校で育てていて変異して花茎が複数本になった話し。
【宇宙サクラソウ】
http://arakawasaitama.com/arakawatosuiden/sub200328report.html
私が何かの植物に対して「雑草」という発言をしたら、
「昭和天皇は“世の中に雑草という名の草はない“とおっしゃってた」
という名言をガイドさんに教わりました (^_^;A
(もともとは、牧野富太郎博士からの引用のようですね)
ガイドがあるとないとじゃ全然違いますね〜♪
わからないこともすぐに質問できるし、1人でリーフレット片手にまわるよりずっと理解が早く、なによりお話しながら歩くのは楽しいです♪
ちなみに、サクラソウの見頃は4月中旬くらいまでですが、スイバの背が伸びてサクラソウが隠れてしまうので早めがいいとのことでした(今週ぐらいが良さそうですね)。
【田島ヶ原サクラソウ自生地】
https://www.stib.jp/info/data/tajimagahara.html
【浦和さくら草まつり】
https://www.stib.jp/event/data/sakurasou.html
(2022年4月6日撮影)
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