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社内SEからのコンサル転職〜⑧働かないおじさんより危険な存在〜

前回までのあらすじ

社内SEとして、インフラ担当になった私はシステム知識がなさすぎてベンダーとの会話にほとんどついていけず、組織に貢献することができませんでした。そのため誰でもできる雑務を一手に引き受けることで何とか貢献しようとしていました。

今回はこのインフラ担当をしていたときに兼任で担当していた「ヘルパーさん(社内SEの端末をキッティングしたり、故障に対応したりする人)」業務に関連するお話です。
ヘルパーさんのお仕事についての記事はこちら↓

ヘルパーさん継承者現る

定期人事異動のタイミングで、私の課に新しい人が異動してきました(以降、Bさんとします)。Bさんは同期に部長や課長もいるぐらいのかなりのベテラン社員ですが、非管理職でした。ストレートな言い方をすれば「出世コースから外れた人」になります。
Bさんは以前情報システム部門にいたことと、PC関連の知識が豊富なこともあり、私に変わってヘルパーさんポジションを担当することになりました。

BさんはPC関連の知識が豊富であったため、ヘルパーさんの基本業務引き継ぎはスムーズに完了しました。知識がある人には「なにをする」かだけ伝えて、「どうする」かの部分は説明しなくて良いんですよね。
例えば、キッティングの作業の一つに「USBポートは2ポート以外すべて無効にする」という作業があります。
PCの知識がない人には「PCの電源をONにしてからF10を押して、BIOS画面を開いて、USBポートの設定画面からこの項目とこの項目をスペースキーを押してDisableに変更して。。。」みたいな「どうする」のかの説明が必要ですが、PCの知識がある人には「BIOSで2ポート以外全部無効にしてください」だけ伝えればいいわけです。細かいやり方は違うかもしれませんが、結果が同じであれば問題ないと考えていたので、そんな感じの簡単な指示で引き継ぎできたので最初は非常にありがたかったです。
(余談ですが、「なぜ」やらないといけないかの部分は引き継ぎの際に省略されがちですが、これを伝える、理解することが非常に大切だと思います)

はじめはスムーズに引き継ぎができましたし、引き継いだ業務を積極的に取り組んでくれていたので、当初Bさんがきてくれて良かったと思っていましたが、段々とBさんのヤバさが露呈してくることになります。。。

組織にとって最も危険な存在

「ゼークトの組織論」と言われるものがあります。元ネタは諸説あるようですが、とある軍人が「有能/無能」×「勤勉/怠惰」の組み合わせで兵士をカテゴライズし、格カテゴリをどうすべきか語ったものです。
図子すると以下のような感じです。それぞれのカテゴリ内の上段のワードが元ネタで、下段のワードがサラリーマンに言い換えたものです。

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今回は下段に位置する無能グループにだけ言及しましょう。
昨今問題視されている「働かないおじさん」はゼークトの組織論に当てはめると「無能×怠惰」のカテゴリに位置します。ゼークトはこのカテゴリに位置する人間を兵隊(下級兵)にすべきだとしています。上官の指示を受けて行動する使い捨ての人間なわけですね。
「働かないおじさん」の個々の差はあれど、指示されたことを最低限しかやらない方が多いと思いますが、組織の中ではこういった役割にも一定の必要性があると言えると思います。ここに日本特有の年功序列制度が加わることで、仕事の成果に比べて不釣り合いな報酬を得ることがままあるために人件費の圧迫や周囲のモチベーション低下が発生し問題視されているもので、働かないおじさんの存在自体を絶対悪と断ずることはできないように思えますね。

本題に入ります。Bさんはゼークトの組織論において不要(元ネタによっては「処刑」と記載あるものもありました)カテゴリに位置する「無能×勤勉」であることがほどなくして発覚しました。

「え、働かないおじさんより頑張ってる分良くない?」

と思う人もいると思いますので、Bさんと、Bさんに巻き込まれた人々との奮闘記を元に無能な働き者の恐ろしさをご覧頂こうと思います。

ということでまた次回もご覧いただけると幸いです。
ありがとうございました。

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