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“ユーザーファースト” と “事業成長” を両立させる くふう住まい代表 長井健尚 インタビュー

今回は、経営者紹介第一弾。世界的なリーディングカンパニーからくふう住まいへ。フィールドが変わっても、変わらない想いとは。

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株式会社くふう住まい 代表取締役
長井 健尚(ながい たけなお)
住友商事㈱、㈱ボストン・コンサルティング・グループを経て、2009年アマゾンジャパン㈱に入社。2019年1月旧㈱くふうカンパニーに入社し、2020年1月㈱オウチーノ(現㈱くふう住まい)代表取締役就任。2022年10月より現職。
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環境が変わっても、“ユーザー” を主語にする価値観は変わらなかった

ー前職はアマゾンジャパン(以下「アマゾン」)で事業部長をされていましたが、なぜ次のステップとしてくふうカンパニーグループを選んだのですか?

アマゾンを選んだ理由も、くふうカンパニーグループを選んだ理由も、根底にあるものは同じです。アマゾンでは “Customer Obsession(カスタマーオブセッション)”、くふうカンパニーグループでは “ユーザーファースト” と言っていますが、経営においてもサービス開発においても、徹底して “ユーザー” を主語にしている点を魅力に感じました。

ー共通点を感じられたのですね。
そうですね。アマゾンでは事業部長を経験しましたが、サイト表記だけでなくベンダーとの交渉や部下への指導の場面、採用判断に至るまで現場での意思決定のひとつひとつが “ユーザー” を軸に行われていたと思います。日々のオペレーションの中で “Customer Obsession” を追求し続けることで事業も自分自身も大きく成長できたと感じています。

一方、くふう住まい(以下「当社」)には、展開するサービスのひとつに「オウチーノくらすマッチ」という不動産関連企業に利用いただくSaaSツールがあります。日々新機能のアイディアを議論するなかで、クライアントの営業活動にすごく役立ちそう、当社の売上も見込めそう、という案が生まれたりするのですが、プロダクトオーナーが必ず「それはエンドユーザーにとってハッピーなのか?」という声をあげるんですね。
また、住まい探しに関する記事を作成する過程でも、「閲覧数は増えるかもしれないけど、本当にユーザーの役に立てるのか?」という話がよくなされます。
クライアントに貢献できたり、目標を達成するのは素晴らしいことだが、ユーザーに必要な情報を届けられないのだとしたら、それは違うんじゃないか、という考えでサービス作りをしています。

今年4月に株式会社しずおかオンラインから当社へジョインした「イエタテ」事業も、そこは共通しているんですよね。家づくりのサポートを行う「イエタテ相談カウンター」では、お客様の年収水準でギリギリ住宅ローンが組めたとしても、その後の暮らしが大変になったり、子どもの教育や趣味にお金がかけられなくなるのであれば、無理に提案しません。まずはファイナンシャルプランナーをご紹介して、本質的な提案からおこなうこともあります。

経営陣だけでなく、社員一人ひとりがそういった考えのもとに、日々ユーザーと接しています。

アマゾンと当社、企業規模で見れば大きく違いますが、 “ユーザーファースト” の価値観においては相通じるものがあると感じました。昔の仲間が今は当社で働いてくれているのですが、彼らを誘えたのはそんな環境だったからです。

同じ価値観を持ち、成長意欲のある仲間と仕事をするのが、面白い

ー一貫して “ユーザーファースト” の実現に尽力されているんですね

一方で、“ユーザーファースト” と言うだけなら簡単なんですよね。“ユーザーファースト” の実現を貫こうとすると、困難な場面に直面することもあります。営業であればクライアントとの関係性や、利益を追求するプレッシャーもあります。エンジニアの視点で見ても、リソースや技術の制約もあるでしょう。ただ、前職の経験からも “ユーザーファースト” と “事業成長” はその困難を乗り越えた先に両立させることができると考えています。

“ユーザーファースト” を貫いて事業としても成長させるには、考えるべきことも多く、時には多くのステークホルダーを巻き込んだ交渉力や調整力といったスキルが必要になる場面もあると考えています。現状のスキルややり方のままで良い、という考え方では、“ユーザーファースト” と “事業成長” のどちらも実現は難しいでしょう。
“ユーザーファースト” を貫くためには、変化し続ける必要がある。だからこそ、できた時に楽しいし、成長につながるんじゃないかと思います。

そして、そんな価値観を持つ成長意欲のある仲間が、当社には集まっています。そういう人たちと一緒に仕事ができると、面白いんですよね。

ー実際に、入社1年でマネジメントを任されたり、若くして責任ある仕事を担うメンバーがいますね

そうですね、くふう住まいで運営するすべてのサービスは、まだまだ成長途上。事業として実現したいことが多くあり、それぞれにリーダーを立ててしっかり仕組みとして成長させていきたいですね。だからこそ、社内のメンバーも、これからジョインする方も、チャレンジしたい方はどんどん意思表示してもらいたいと思っています。

“ユーザーファースト” と “事業成長” の両立を目指しているからこそ、必要な視座が養えたり、スキルが醸成される。そして本気度の高い仲間に囲まれてチャレンジができる。かつての私がそうだったように業務内の意思決定ひとつとっても、“ユーザーファースト” に基づいていることを実感できると思います。


私としても、自分の成長実感があるのはもちろん、それ以上にチームメンバーが成長していくことが、やっぱり嬉しいですね。私のこれまでの経験においても、仲間たちとさまざまな壁にぶつかりながら、それでも諦めずに試行錯誤して、時として失敗するけれど、大きな成果が出て、というのがすごく楽しかった。
仲間とはずっと一緒に働けたら嬉しいですが、仮にいつか離れたとしても、「あの時きつかったけど、すごく成長した。あの時のおかげで、今こんな仕事ができている」と言ってもらえるような。そういう仲間と繋がっていけたら、とても幸せだなと思います。


当社は今まさに変化の途中です。毎週経営陣とメンバーでディスカッションをしながら事業をブラッシュアップしています。
元々は「オウチーノ」というメディアが主力サービスでしたが、5年程前に「オウチーノ くらすマッチ」というSaaSツールの提供を開始し、今では主力事業となりました。次は、従来のものとは違うメディアをAIを活用して作れないか、という構想をしています。静岡で地盤を築いてきた「イエタテ相談カウンター」は、これからエリアを拡大させていこう、というフェーズです。メディアの「イエタテ」についてもリアルなユーザーの声をもっと発信することで、より多くの方々に価値を提供していきたいと考えています。

そういった状況なので、やりたいことが多々ある一方、成長を加速させるためにはまだまだ人員が足りていません。当社は経営の意思決定や、キャリアアップの速度が速いため、すぐにでも腕をふるって成長できる環境があると思います。そのような環境で一緒に、“ユーザーファースト” と “事業成長” にチャレンジいただける方に仲間になってもらえたら嬉しいです。