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何が起こっても、きっと大丈夫

たしかそれは
2月のことだったと思います。

担当の先生と
来年度のボランティア活動について
話し合いをしていた時のことでした。

 「たかがボランティアですよね。
 好きで来てるんだから
 そこまで
 考えなくて
 いいんじゃないんですか」

たかがボランティア…

悲しみは今にも
怒りに変わりそうでした。

 「そうですか…」

私はそう答え、
悲しかったね…
と自分に寄り添いました。

共に仕事を進めていく
パートナーである先生に
私は
たくさんのものを
求めていたのかもしれません。

心が揺さぶられたのは
先生のせいじゃない…

先生を
変えようしている自分
先生に
分かってもらおうとしている自分

大切なのは私の在り方。

私はどうしたい…?

私は
ここに足を運んでくださる
ボランティアさん
一人一人に
感謝している…

来ていただいた人たちが
来て良かったと
喜んで帰ってくれたら嬉しい…

それでいいのでは…

そう。
私が望む現実を意図する
私が私らしく在る
それでいいのだと。

あの人のせいで…
あの人がこうしてくれたなら…
この環境でなければ…

物事が上手くいかない時
思いもしないことが起こった時
ついつい
周りのせいにしたくなるもの。

けれど本当は
周りは全く関係なくて。

全て自分しだい…。
 
私が大切にしたいこと
響かせたいエネルギーは?

そう自分に問いかけることで
ネガティブなエネルギーに
引っ張られそうになった自分を
元の場所に
引き戻すことが出来ました。

私は揺れただけなんだ…

そう気付いて
改めて
先生の心に寄り添ってみました。

俺は精一杯やってるのに
なぜみんなは分かってくれない?
分かってくれよ…
そんな先生の心が
聞こえてくるような気がしました。

ちょうど2年前
全てを一人で抱え込み
疲れ果ててしまった
あの時の私のようでもありました。

先生は
今苦しんでいる…

先生の業務が
山のようにあることは
前任の先生を見ていて
よく分かっていました。

前任の先生は
自分を後回しにして
体調を崩しかけました。

後任の今の先生は
感情を伴わずに
機械的に処理していくことで
自分の身を
守ろうとしている…
そんな風に思いました。

先生は
物事を能率よく
機械的に処理していくことを
何より大切にしていて、
そこに
多くの感情は持ち込みません。

時々
先生が
機械に見えることが
あります。

いちいち気持ちを汲んでいたら
前に進めない…
そう思っているのかもしれません。

そんな先生の態度に
悲しい気持ちになったとしても
それはそれとして
私は私の在り方を大切にしていく
愛や感謝を響かせていく…

揺れてしまったら
その感情を味わい尽くして
在るべき場所に
すっと戻る…

私の心の舵は私がとる
決して人にとらせてはいけない…

以前の私は
先生のイライラや不満に対して
悲しみや怒りで
反応していました。

先生が揺れる度に
私も飲み込まれるように
同じエネルギーで
揺れていたのです。


さて、
新年度が始まり
ボランティア活動が
スタートしました。

先生の態度は
時に
ボランティアさんの反感を
買うこともありました。

それでも
ただただ
私は
愛と感謝を響かせていきました。

それが
ボランティアさんの
笑顔につながり
「楽しかった」と言う思いは
本人だけでなく
私の知らないところで
新たな人との
ご縁につながっていって…
また一人また一人と
新しい方が
仲間入りされました。

私はただ
私の響かせたいものを
響かせていく…

どんな環境にいても
私の役目は変わらない…

不思議なもので
私の在り方が、
しっかり定まってくると
先生にも変化が
見られるようになってきました。

先生の言葉に
行動に
愛と感謝を
感じるようになったのです。

 「こんな嬉しいお電話を
 いただきました」

ボランティアさんたちを前に
新しい仲間が
また一人増えたことを
報告する先生の表情は
喜びに満ちていました。

それが
偽りのものではないことは
すぐに分かりました。

そこには
穏やかで
居心地の良い空間が
広がっていました。

あぁ
私の在り方が全て…

そのことを
改めて実感することが 
出来たのでした。

もちろん
先生も
日々揺れます。

愛と感謝を響かせた翌日に
また
機械に戻ることもあります。

それでも
私はそんな先生の揺れさえも
静かに見つめ
私は変わらず
私の在り方で
愛や感謝を
響かせていく…


先生との出会いは
私に大切なことを
教えてくれました。

そしてそれは
2年前に傷付いて苦しんだ
あの過去が
教えてくれたことでもあって。

あの時の苦しみや悲しみが
こうして
自分をここまで
引き上げてくれたのです。

全てはつながっていて
全ての出来事に意味がある…。

だからこそ
何が起こっても
きっと大丈夫…
今改めてそう思います。







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