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元塾講師が考える「子供に対する大人の役割」【元塾講師】[再掲]

小学生~中学生くらいの子供たちは本質的に「大人になりたい」生物です。

子供である限り、子供扱いからは逃げられません。
可愛いものを与え、素直に無邪気に楽しんで欲しい、そんな「大人がなって欲しい子供像」を大人は時に押し付けます。

でも、自分が子供だった時のことを思い出して欲しい。
あからさまな子供扱いに辟易し「バカにするなよ」と感じたこともあったのではないでしょうか。

とはいえ、子供たちには「本当の大人」を知るすべはありません。

彼らが出会うのは学校の先生と、習い事の先生くらい。
自分の親はなぜか特別枠に置いて…。

子供たちは、自由にお金が使えて、頭が良くて、自分が知らないことをいっぱい知っている、そんなミステリアスな「フィクション上の大人」に憧れています。

では、こう考えていくと「大人の役割」とはなんでしょうか。

やはり僕は「彼らが憧れた大人」のように振る舞うことだと思います。
その上で、少しずつ「本当の大人の世界」つまり「社会」の一端を見せてあげる。
そうすることで、少しでも「リアル」を教えてあげられる。

大人だって叱られる。
大人だってしんどい。
でも、歯を食いしばって生きていかなきゃいけない。

そのために、今逆境への立ち向かい方を学ぶべきだし、将来の選択肢を広げるために勉強するべき。

そういうことを少しでも知らせるため、以下のような「説得」をたまにしていました。

だいたい、みんなの親がみんなを塾に入れたってことは「大人」から見て、今の時代を生き抜くためには塾が必要だって考えたからだろ?
想像できないかもしれないけど、みんなの親にも小・中学生時代があったし、近所のおっさんにも可愛い時代があった…はず。
たぶん、きっと、あったはず!もちろん先生にもあった。
超かわいかった。うん。
で、やっぱり先生も今勉強することは必要だと思ってる。
将来、やりたい職業についたり、「お金が一番大事!」って感じてる人はお金がたくさんもらえる職業についたり。
だいたい、想像がつくと思うけど、何の職業でも1年目はしんどい。
叱られることもあるだろう。でも、その時にやりたくない職業だったら続かないんじゃない?楽しかったり、やりがいがあったり、お金がたくさんもらえたりするから続くんだろ?
だから、可能性を広げるべきだし「嫌じゃない」職業につけるだけの準備はしておくべき。というわけで、今日も頑張って勉強でもしますか!

こんな話を2~3分していました。
もちろん、いろいろなアプローチがあって、こんな説得なら100種類くらいはストックがあると思います。

でも、このような話を子供たちにしっかり聞かせるためには、自分が子供にとって一目置く「信頼できる大人」、つまり「フィクション上の大人像」でないといけないんです。
そのためには、以前のnoteにも書いたように、子供が知らないことを知っている、普通の先生と何かが違う「特殊な先生」という位置に自分を置かなければなりません。

さて、本日は僕の塾の経験から考えた、「子供に対しての大人の役割」について書きました。
過去記事は、意外と?小さな子供を持つ保護者の方からの反響があり驚いています。

僕自身には子供がいません。しかし1000人以上の「他人の子供」を育て、指導した経験があります。
外から見た指導の話や接し方、伸ばし方などが参考になれば幸いです。

※この記事は以前投稿、消去したものを加筆・修正して再アップしています。

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