久高島ツアー不思議体験「足がビリビリする」|第5話
久高島公認ガイド、内間千賀子さんによるツアーVol.2
久高島ツアー④イザイホーが行われた久高御殿庭
イザイホーの存在を知って以来、ここに一番惹かれ一番行きたい場所であったのと同時に、行ったらどうなってしまうのか、という謎の恐怖があった。
事前知識やツアーがなければ、ただ単に小さな古めかしい小屋が3つ並んでいる。一番左の小屋が発する燻製の匂いに気付きつつ、そんな印象しかないだろう。
この小屋では今も昔ながらの海蛇(イラブー)の燻製が行われている。真ん中が実際にイザイホーに使われた小屋。右が、神様(香炉)を祀ってある場所。
内間さん「ここでお祈りをしましょう。」
一番右の建物の前で4人で手を合わせた。そして目をつぶった瞬間、体の四方四隅から胸に向かって、何かがものすごい勢いでぐわーっと湧き上がってきた。それが頭部に向かい、涙が溢れそうになる。
他のシチュエーションで例えると、娘をお嫁に出す親が、カーテンが一気に開くと同時に娘の花嫁姿を目にした瞬間、だろうか。ものすごい勢いでぐわーっとくるものがあるはずだ。久高御殿庭に自分一人で行っていたら間違いなく号泣していた。
涙の理由は定かではない。何回もイザイホーの写真や動画を見て、本を読んで、憧れの場所だったからか。もしくは、前世のどこかで久高島に生まれイザイホーをやったからなのか。人に話すときは前者の理由を言うだろう。頭がおかしくなったと思われたくない。だが、自分の中では後者の感覚が強い。
「あー!やっとここに戻って来れた!」
手を合わせながらそんな言葉が頭をよぎった。
久高島ツアー⑤お清めの井戸ヤグルガー
「では、一旦お清めをしてから御嶽に行きましょう。」
次に向かうのは、イザイホーの前や、お葬式の後などにお清めをする井戸。井戸のことをガーと言う。久高島にもガーがいくつもある。
ここも行くのが怖かった。写真で見ると、古めかしい階段と小さな暗い(怪談にでてきそうな)井戸。それが恐れの理由なのか。
他の参加者さんの後について降りていく。さっきまで出ていた太陽が雲に隠れひんやりしてきた。強く荒れた波↓。想像していた通り不穏な空気。
強い風に吹かれながら階段を登り降りする。足がビリビリする。今まで感じたことないような感覚。気のせいと気を紛らわそうとしても、やはりビリビリする。
戻ってきたら内間さんがおっしゃった。
「足がビリビリした人はいらっしゃいませんでしたか?」
えっ…!?
「私、ビリビリしました…」
「ここで足がビリビリした人には水の神様がついています。あと、龍神様もね。近くに水の神様がいるところとかありませんか?」
「…わ、分かりません。調べたことがないです…」
そう、以前は神様とか龍とか、何々の神様とかほとんど興味がなかった。
「いると思いますよ。あと、龍神様もね。」
宿に戻った後、思い出したように半信半疑、いや半分も信じてなかった。ネットで調べてみた。氏神様の〇〇八幡宮。年末年始に何かに背中を押されるように何回か通った神社だ。
「御祭神 玉依姫命。神話の海幸・山幸に登場する玉依姫命は美しい海神の娘です。玉依姫命は大海神の娘であることから、海や水の神様だと言われることが多いです。」
嘘やん…水の神様いた…
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(内間さんのツアーは続く)
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