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久高島ツアー不思議体験「足がビリビリする」|第5話

久高島公認ガイド、内間千賀子さんによるツアーVol.2

久高島ツアー④イザイホーが行われた久高御殿庭

イザイホーの存在を知って以来、ここに一番惹かれ一番行きたい場所であったのと同時に、行ったらどうなってしまうのか、という謎の恐怖があった。

イザイホーとはひと言で言えば、成巫式(せいふしき)。つまり神女(巫女)となるための儀式です。その対象となるのは久高島で生まれ育った30歳から41歳までの女性で、彼女たちは儀礼の中で祖母の霊力(セジ)を受け継ぎ、ナンチュと呼ばれる神女へと生まれ変わります。祭りが行われるのは、12年に一度の午の年。旧暦11月の満月の日から4日間が、神事の中心。

富岡八幡宮ホームページ
*久高島ではナンチュではなく、カミンチュと呼ばれることが多いようです。

事前知識やツアーがなければ、ただ単に小さな古めかしい小屋が3つ並んでいる。一番左の小屋が発する燻製の匂いに気付きつつ、そんな印象しかないだろう。

読売新聞オンラインより
イラブーの燻製小屋

この小屋では今も昔ながらの海蛇(イラブー)の燻製が行われている。真ん中が実際にイザイホーに使われた小屋。右が、神様(香炉)を祀ってある場所。

久高御殿庭 一番右の建物でお祈りをする

内間さん「ここでお祈りをしましょう。」

一番右の建物の前で4人で手を合わせた。そして目をつぶった瞬間、体の四方四隅から胸に向かって、何かがものすごい勢いでぐわーっと湧き上がってきた。それが頭部に向かい、涙が溢れそうになる。

他のシチュエーションで例えると、娘をお嫁に出す親が、カーテンが一気に開くと同時に娘の花嫁姿を目にした瞬間、だろうか。ものすごい勢いでぐわーっとくるものがあるはずだ。久高御殿庭に自分一人で行っていたら間違いなく号泣していた。

涙の理由は定かではない。何回もイザイホーの写真や動画を見て、本を読んで、憧れの場所だったからか。もしくは、前世のどこかで久高島に生まれイザイホーをやったからなのか。人に話すときは前者の理由を言うだろう。頭がおかしくなったと思われたくない。だが、自分の中では後者の感覚が強い。

「あー!やっとここに戻って来れた!」

手を合わせながらそんな言葉が頭をよぎった。

久高島ツアー⑤お清めの井戸ヤグルガー

「では、一旦お清めをしてから御嶽に行きましょう。」

次に向かうのは、イザイホーの前や、お葬式の後などにお清めをする井戸。井戸のことをガーと言う。久高島にもガーがいくつもある。

ここも行くのが怖かった。写真で見ると、古めかしい階段と小さな暗い(怪談にでてきそうな)井戸。それが恐れの理由なのか。

ヤグルガーに続く階段
ヤグルガー 井戸には小さな桶が置いてあった。今もお清めとして使われているのだろう。

他の参加者さんの後について降りていく。さっきまで出ていた太陽が雲に隠れひんやりしてきた。強く荒れた波↓。想像していた通り不穏な空気。

強い風に吹かれながら階段を登り降りする。足がビリビリする。今まで感じたことないような感覚。気のせいと気を紛らわそうとしても、やはりビリビリする。

戻ってきたら内間さんがおっしゃった。
「足がビリビリした人はいらっしゃいませんでしたか?」

えっ…!?

「私、ビリビリしました…」

「ここで足がビリビリした人には水の神様がついています。あと、龍神様もね。近くに水の神様がいるところとかありませんか?」

「…わ、分かりません。調べたことがないです…」
そう、以前は神様とか龍とか、何々の神様とかほとんど興味がなかった。

「いると思いますよ。あと、龍神様もね。」

宿に戻った後、思い出したように半信半疑、いや半分も信じてなかった。ネットで調べてみた。氏神様の〇〇八幡宮。年末年始に何かに背中を押されるように何回か通った神社だ。

「御祭神 玉依姫命。神話の海幸・山幸に登場する玉依姫命は美しい海神の娘です。玉依姫命は大海神の娘であることから、海や水の神様だと言われることが多いです。」

嘘やん…水の神様いた…

久高島公認ガイドさんによるツアーはこちらからご予約頂けます。

(内間さんのツアーは続く)

#久高島 #不思議体験 #神様 #直感に従う















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