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都知事選を尻目にぼんやり考えたこと

キャラの強い候補が林立してい東京都知事選の間、ツイッターでいろんな大人や大学生が選挙について影響合戦のようなことをしていましたね。

「選挙に行かない人って人としてどうのこうの…」、「この人に投票すべき」、「あいつに投票すんの?」、「お前が選挙について口出しするなんて…」などなど、いろいろ見かけました。あまりにも多いのでツイッターを情報収拾のために見るのをやめたほどです。

個人的には、"〜すべき"とか、"〜する人を認めない"という表現は希望を伝えるのではなく価値観の強制(暴力的表現)をしているのだと思ってます。ある価値観から外れた人は排除していいというのを暗に含んでいるということです。もう少し平和的なやり方で会話しようよというのが僕の希望です。

ぜひ影響力を行使するときには、希望や願望は示しても暴力的な強制にはならないようにしてほしいものだと思います。

もちろん、暴力的な表現を使う人を暴力的表現で非難することも望んでいません。

そんな真面目話はさておき。

”選挙”で思い出したことがあります。

前に、高校の時の意見文をそのままnoteに載せたましたが、あの意見文を発表した弁論大会で学年代表に選ばれたのは僕の幼馴染の子。彼女の作文は選挙について述べたものだったなあということです。

そして、その内容が僕にはどうにも納得いかなくて困惑したものだったなあと。

・・・・

彼女は幼稚園から高校まで僕と同じ学校でした。

彼女はまさにスーパー優等生。小学生の頃から毎年のように読書感想文や感想画や意見文で学年代表に選ばれ、先生方に愛され、児童会長や生徒会長も務めているまさに健康優良児という感じでした(たしか皆出席賞ももらっていました)。同じクラスになることはほとんどありませんでしたが、僕は彼女の溢れるパワーに何度も救われています。

そんな彼女が選挙についてどんな意見を持っていたかといえば、外国人参政権を認めて欲しい、というものでした。

実は彼女、フィリピンに国籍があり、両親ともにフィリピンの方なのです。だから、ずっと日本で育ってきて、日本が大好きなのに、せっかく18歳になった自分は投票できないのだと訴えていました。かなり感情的な訴えだったので、彼女にとっては(演技でなければ)切実なものだったのでしょう。

僕は政治に詳しくないので、正直外国人参政権の何が問題なのかとかはよくわかりません。ただ、それを差し引いても彼女が悔しい理由がよくわからなかったのです。
僕から見れば、彼女が切実に訴える問題は別にそんなに大きく考えなくても一瞬で解決します。特に彼女の場合は簡単だろうと思えました。

ひとまず彼女が問題に思っていることを整理すると、
①外国人参政権を認めない日本の制度 
②自分の意見を選挙結果に反映できない自分の状態 

となります。もう2年前なので実際とちょっと違うかもしれませんが、あんまり気にしなくて大丈夫です。

僕が見る限り、彼女が最も苛立ちを覚えているのは圧倒的に2つ目の方、自分の意見が選挙に反映できないことでした。このことについてたくさん感情的な言葉を使って訴えていたように思います。
しかしながら、僕からすれば2つ目の問題はわざわざ国に文句を言うまでもなく解決できることなのです。自分の政治的な立場を彼女の得意な言論の力で表明し、誰か一人の意見でも動かせたら終了です。
彼女ならもっとたくさんの人の考え方に影響できるでしょうから、投票権はあるけど影響力のない僕みたいなやつより断然選挙結果に自分の意思を反映できると言っていいはずです。

選挙間近になると、ツイッターで押しの政治家をリツイートしたり、ある候補者を批判する記事にいいねしたりする人が増えると思います。今回の都知事選でもさんざん盛り上がっていました。こういったSNSでの影響活動の方が、どう考えても一票投じるより影響がありそうです。一票投じるより楽でもありそうです。

僕はそういう考え方なので、国の制度を変えてまで自分の一票を獲得したい気持ちがよくわからなかったのです。

でも、改めて今考えてみると、意見文に書いてああやって情感たっぷりに熱弁し、学年代表に選ばれるのは立派な影響活動だったんじゃないのと思うのです。

つまり彼女は一票を投じる代わりに、何十人かの外国人参政権についての考えに変化を与えたのかもしれません。信念を持ってがんばってたのかもなあ。

よくよく考えると、彼女があれだけ弁論に強いのも、リーダーを喜んでたくさんやっていたのも一票なんかより影響力を広げることが近道だとわかってのことなのかもなあ。
とかそんなことを考えました。

久しぶりに彼女とおしゃべりしたいなあ。


以上、本日の徒然なる考えごとでした!

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