銭湯

 最近、サ活にハマっている。俗に言う整うというやつだ。サウナと冷水、外気浴を行い、身体の機能や精神のリラックスを図るものである。それが堪らなくきもっちぇええ。初めての整いは、兄が下北でやっていたサウナタウンの時に兄に教わりながら行ったものだった。ぽわーんとお酒を飲んだ時みたいに身体中がぽわぽわしている感覚は脳から汁が溶け出すようである。
 そういうわけで最近近くにある銭湯に整いに行ってる。その銭湯は、昔ながらの銭湯で常連さんが多い。いつ行っても見たことある人が2.3人いる。ほとんどの人が60か70歳くらいの人で自分とは異なる皮膚をしている。身体中にそれまでの思い出を刻み込んだその皮膚は、人生の濃密さを表しているように見える。
 軽く体を流し持参のシャンプーで頭を洗い、綺麗にした状態でお風呂に浸かろうとするのだが、これが鬼熱い。足を入れた瞬間、じわっと血が昇ってきてじんじんと身体中に沁み渡る。それから順を間違えないようにゆっくり腰を下ろし肩までどっぷり浸かる。体の芯から温まるのを感じるがすぐのぼせて3分ほどしか入れない。元から少しあったまってるってことにしてる。
 そしてサウナに入るのだが、サウナの中では団体組なら必ず競馬かパチンコの話をしてる。何番がよかったとか、あいつはすごいや、コースが3000ならいいんだけどなみたいな話が飛び交っている。なんかええなって思った。とりあえずゆっくりできるし江戸時代を感じるからカナダ行く前に銭湯に通いたいと思う。
 

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