ヘンリー

僕と君はいつ出会った？

きっとあの森じゃない
もっとずっと前から知ってた

僕の魂が君を求めて呼んで
君の魂もそれに応えたんだよ

陽だまりの森で手に手を取って
笑顔で語り合った僕らはもう居ない

嗚呼どうか神のご加護を
君という悪魔に相応の罰を

せめてもの慈悲を最期に一滴
血塗れの玉座から解放しよう
約束の森へ帰ろう二人きりで

あんたと俺はいつ出会った？

浮かれた宴のあの夜に
俺の全てを奪った瞳

だから奪い返してやったんだ
あんたの全てが欲しかったんだ

誓約の数だけ重ねた痛みと温もり
その瞳に他者を映す事は許さない

嗚呼そのひと睨みさえ愛おしい
この身を焼く想いは止まらない

断頭台で最期に名前を呼んだなら
刻んだ痛みを人質に地獄へ堕ちよう
あの夜のように今度こそ二人きりで