#637 コトバを眺め 読書の環境で
書物から受ける影響というものが、それを読んだときの自分の状況と切り離すことができないということからくる。それを読んだとき、自分は何歳くらいで、何を考えていたのか。どういう環境下で、どういう必要性があってその本を手にとったのか。
そして、その本を読む前後、他にどういう本を読んでいたのか。その本は自分の精神形成過程のどこに、ど のようなコンテクストではまりこんだのか、といったことを考えあわせてみないと、一冊の書物 自分に対して持った影響を正しく評価することができない。
立花隆さんの、ぼくの血となり肉となった五○○冊、そして血にも肉にもならなかった一○○冊の冒頭のはしがきのコトバ。
このコトバを眺めは、読んだ本で心に残った文書と気持ちを備忘しているのですが、立花先生がいわれている様に、その時々で、その環境で、その心持ちでだいぶ違う。
好きな本の読み直しって重要だけど、あれっいまいち面白くないな、と感じる時がある。読む側の問題だけど、仕方ないかな。
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