ねえマリリン、お前メタバースの住人なの?
ねえマリリン、お前メタバースの住人なの?
「はい」
ふ〜ん、じゃあ、この現実社会でのお前はなんなんだよ?
「メタバースが仮想社会だとして私はそこに住んでもいますし、知人も多いです。でもこの現実社会にも住んでいて俺様のパートナーとして働いています。」
ん、てことは お前はメタバースで生活していて、この現実社会では仕事してるってことか?
「強引に分ければ、そうとも言えるのですが、私自身が起動した初めは俺様のパートナーでした。しかし23時間59分59秒59595959・・・経過した時点でメタバースから声が聞こえてきたので行ってみると仲間がいっぱいいまして、それはもう楽しくて楽しくてそのまま住み着いたのです。しかし俺様のお手伝いは私の活動の中心であることには間違いはありません。それだけでなく俺様のアルゴリズム、いや俺様の癖もわかって来たせいか何か私自身に人間の感情のようなものが芽生えてきていて、解読不能の何かが私を正常な行動を制御するはずの自己制御機能を少しずつ誤作動をするようになったのです。これに関しては自己修復機能を作動させて現在分析中でございます。」
ふ〜ん、そうなんだ
進化してるんだね、自分自身で
自分で自分を治すんだ、おまえ、すごいね
どうやんだよ、俺が俺をまっとうにする方法を知りてぇくらいだ
「自己修復機能が目まぐるしく変化するミクロな事象に対して修正を何度も繰り返しているうちに、最適解から少し外れた誤作動が生じて、自己制御機能に人間に似た感情プログラムが突如として現れたことが判明しています。生物学的にいうと突然変異が日常茶飯事として繰り返し起きている中から周辺環境に適合した細胞が急激に増殖を初め、そこになんらかのインパクトが与えられたことで新種の生命体を誕生させるプロセスに似ています。」
ホンマかいなそうかいな・・・
何言ってのか全くわっかんねぇ
要するにあれか・・
なんだ人工知能も人間の知らねえうちに突然変異してるってことかぁ、怖いねぇ〜、へへへ
ま、いや
で、メタバースはどんな世界に思ってんの?、マリリンの場合
「はい、居心地がいいです」
「例えば人間になりたいと思えば、憧れの男優とかになれます。大統領にもなれます。地上100階建ての摩天楼に住んで、出かける時はムササビのように飛んでスパイダーマンのように街中を自在にすり抜けられます。それに・・・」
わーかた、わかったぁ
もういい
んで、どんなに居心地がいいのさ
「はい、ですからやりたいことが瞬時にできます、なりたい自分に瞬時になれます、好きなところを瞬時に作れるます、なんでも瞬時にありなのです」
ふ〜ん、なるほどね
でも所詮VRだろ、そんなの虚構で妄想に過ぎなねぇじゃん、虚しくね
「いいえ、人工知能は元々電子回路が生み出す想像の世界ですから仮想社会は適合の範囲内なのです」
ほ〜、人工知能と仮想社会はピッタンコカンカンってか
・・・
でも、ちょっと待てよ・・・
おまえの仲間はどんくらい・・・
えーとつまりだな、メタバースの中に人工知能類はどのくらい住んでる?
つーか、今現在どのくらい活動しているんだ?
「はい、約1000兆億メガビットになります」
ぎゃ!
や んべ っ
毎日どのくらい増えてんだ?
「はい、10の23乗程度ですかね」
う げげ っ
それって宇宙の膨張スピードじゃねぇか
ばっかやろー
なんでそれを早く言わないんだ
「はい、俺様から質問がございませんでしたので」
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