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とある居酒屋さんの診断を終えて

昨日、一件の診断報告を終えました。

とある診断士グループで対応した、新宿の居酒屋さんの業務診断でした。
診断活動自体は1月から開始しており、最初に覆面調査。次に店主へのヒヤリングと続けてまいりましたが、そのなかで昼と夜のお客様の入りに大きく差があるなど課題を伺っておりました。

その後、診断士メンバーで現状分析、課題の整理、改善策のまとめを行っておりましたが、昨今の社会情勢のもと報告会を行うことができず、Zoom会議でしたが昨日約半年ぶりに店主さんとお会いして報告を行うことができました。

今回はそこで感じたことを率直にまとめたいと思います。

中小居酒屋の実態

現在の状況では観光業の次に飲食業が大きな打撃を受けております。
下記の記事によると、飲食業の中でも特に居酒屋業態のお店は特に客足の戻りが悪く、5~9割程度売り上げが戻っているファーストフードやレストランと比較して、前年同月比で1割しか売り上げが戻っていないようです。

今回の居酒屋さんも同様にコロナの影響を受けており、売り上げが上がらないとのことでした。
もともと夜の売り上げが大きくないことを何とかしなければという課題があり、昼の売り上げで何とかやってきたとのことでしたが、現在は夜の売り上げはそのままで昼の売り上げまで下がってきているとのことでした。

中小はたくましい

今回の報告資料において飲食業一般的な課題として、売り上げの向上と家賃負担などの資金確保を上げましたが、店主さんはすでに、金融機関による融資に加え国の持続化給付金、家賃支援給付金、東京都の感染拡大防止協力金の申請を進めておりました。
また、今回の居酒屋さん固有の課題としてメニューの見直し、夜の集客の提案も盛り込んでおりましたが、診断結果の報告会が延期されている間に店主さんが独自でメニューの見直し、価格改定、チラシの配布などアイデアを駆使して工夫をされておいででした。

提案の方向性に間違いがなかったという確認になりましたが、正直今回の報告会での提案が後追いになってしまった感がぬぐえませんでした。

今回、店主さんのお話を伺うことで、現状の異常事態が自身の生活に直結する中小経営者としての立場の責任感と、泥臭くがむしゃらに対応するエネルギーを改めて感じることになりました。

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個人的な反省では、診断士として今回は十分なお役に立てたとは言えなかったのですが、中小の経営者を支える立場としては今こそ診断士が本当に必要とされている時ではないかということを実感いたしました。

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