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成長するって、弱さを見せないことなんだろうか——家族の記録

1歳のこども。“いま”の不快感に弱い。

腹が空いては、泣く。足をぶつけては、泣く。親が見えなくなったら、泣く。なんか気持ち悪い、痛い、不安…。

何か腹に入れないことには、空腹感はおさまらないし。痛いの痛いの飛んでけをしたところで、まあ痛い。現実問題、親は視界から消える。

それでも、安心させたいから。

「大丈夫」「大好きだよ」って抱きしめる(こともある)。

30歳の夫。“いま”の不快感に弱い。

こどもがいるし家のローンがあるから、辛くても仕事を辞められなくて、辛い。稼がないといけないから、家にいれなくてこどもに会えなくて、辛い。家事も育児も協力できてないからか、妻が冷たくて、辛い。

31歳の妻。“いま”の不快感に弱い。

夫が辛そうだけれど、何が辛いかわからなくて、辛い。会話がないから、夫の辛さを想像するしかなくて、辛い。結婚して良かったと夫が思っているのか自信がなくて、辛い。

それでも、夫も私も、泣かない。叫ばない。怒らない。

いつから感情を外に出さなくなったのだろう。何か感じたときに、いったん内に入れてしまうようになったのだろう。成長の過程で、我慢や忍耐を覚えた。

「大丈夫」「大好きだよ」って言ってほしいなら、泣いて叫んで怒れば良いのにね。抱きしめてほしいなら、手を伸ばせば良いのにね。

1歳も、30歳も、31歳も。安心したいことに変わりはない。きっと何歳になっても、安心して。夜は眠って、朝は目覚めたい。大切な人に抱きしめられたい。

私は、弱さを見せないことは、成長じゃないと思っている。後退だと思っている。

思いっきり、泣いて、叫んで、怒って。年を重ねていきたいと、思っている。


感情を我慢しない。みんな、我慢しなくていい。爆発して、ぐちゃぐちゃになっても大丈夫。大好きだよ。

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