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いまだに、親であることに慣れない

私には5歳の娘と0歳の息子がいる。
つまり5年ほどは“親である”状態にいる。

娘に毎日「ママ」と呼ばれる。
保育園の先生や他の保護者から「○○ちゃんのお母さん」と呼ばれる。

呼ばれるので、もちろん反応するけど、ママとかお母さんとか、たぶん、実際、ピンときていない。

会社で、「社長」というあだ名の同期がいる。
理由は、入社した時にすでに見た目が社長っぽかったからだ。新人とは思えぬオーラ。
だけど本人は別に中身が社長っぽいわけでもなかったから、社長と呼ばれて違和感があったかもしれないな。

私もそれと同じように、もはやママやお母さんなどを、自分のあだ名のように認識している気がしている。

親って何だろう。最近よく思う。
子供を育てるのが親の役割なんだろうけど、想像していたよりも全然、”育てている“感覚がない。
子供が、勝手に育っているのを、隣で見ているだけだ。

娘が赤ちゃんの頃の写真を見たりすると、純粋に、何でこんなに大きくなったんだろう?と思うし、本当にこの赤ちゃんと目の前にいる娘は同じ人なのかなぁと、信じられないような、不思議な感覚に襲われることがある。

娘は先日、「ねぇママ。”おととい“って、”すっごく昔“って意味だよ」と言っていた。
おとといがすっごく昔なんだから、赤ちゃんなんて前世くらいの感覚かもしれない。

これからまだ子育ては続くわけだけれど、正直、子供に「こうなってほしい」という思いもなくて、というかそのような理想を持ったところで、果たしてどうやって導けばいいのかわからない。

私が何かを教えたことなどほとんどなくて、よくわからないうちに保育園の友達や先生から色々なことを吸収し、突然道端で「チャドクガの幼虫には毒があるからママが見つけても触っちゃいけないよ」などと私に指導する。

私は、本当に子供を育てているんだろうか・・?
せいぜい、チャドクガの幼虫に気をつけながら一緒に歩くことしか出来ない気がしている。

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