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短編の現代詩です。
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あの時だけが

自分にとってかけがえのないものと思っていた存在が、今の自分には全く必要がなくなってしまった。

あの時過ごした時間は、本当だったのだろうか?

ときどき無性に胸が苦しくなるのは、今の自分のこころではなく、あの時過ごした、あの時のふたりの、あの時の時間。

本気

自分のことをわかってくれる人がひとりいれば充分。 いや、ひとりいてくれるだけでありがたい。

薄っぺらい、上辺だけのことばはいらない。

そんなものに、なんの意味があるのだろう?

本気で生きる。

生きるということに、本気になってみる。

そうすればきっと薄っぺらいものなど、発生すらしなくなる。

とまらぬ思い

進む、進む、どんどん進む、進む、進む。

バカになっちゃうくらい進むんだ。進んで進んで、何かにぶちあたる。

何にぶちあたるか、どんな速度でどんな衝撃でぶちあたるか、そんなものはわからないし知りたいと思ったりもしない。

つらいもの、楽しいもの、痛いもの、嬉しいもの、恥ずかしいもの。

ただひとつ、何にあたったとしても 『逃げない』 こと。

そうすればきっと。

きっと何かが見つかるんだ。

笑顔が戻るなら

友人のやわらかな笑顔を見て ふと思う

みんなが笑顔になればいい

みんなが幸せになればいい

けれど 

誰かが笑うぶん
誰かが悲しむ

誰かが笑うぶん
誰かが嫉む

もし私が笑顔になったら

どこかで誰かが泣いているかもしれない

誰かを泣かせるくらいなら

私が悲しみをかかえよう

誰かをつらくさせるなら

私が切なさをかかえよう

それで どこかの誰かに笑顔がもどるなら

私は涙をひき

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