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帰納的アプローチの先と横。(AIブームの先を考える)

AIブームの黄昏時がやってきたように思います。
大変わかりやすい状況で、マーケットの切り取り方如何によっては取り繕ったところで状況は変わらないでしょう。もちろん、業務に根差した活動を行っている分には変わらないと思います。一方、バズワードの波を追いかけるような活動はすでに他の話題に移っているかもしれません。

今の”AI”なるものは多種多様な要素技術から成るものであり、ビジネスではその一部を適切な場面に適用して効用を得ている状況かと思います。その関連技術の中で、近年大きく普及したのは機械学習やデータサイエンスでしょう。

これについて、バズワードの皮を剥ぎ取り、ビジネスでその適用範囲を広げた提供価値をシンプルに言えば、①データに基づく仮説検証型の意思決定支援、あるいは、②ヒューリスティックな装置による柔軟な情報の提供だと考えます。
その飛躍のポイントは、人の思考・作業における確率的情報の活用だったのではないでしょうか。

これは以前からあるアプローチでありますが、Webサービスの拡大でデータが増えつつ、機械学習等の利用しやすいライブラリが広がったことで、非技術者層にまで認知されたことが拡大要因のひとつではないかと想像しています。

このように考えれば、この先の持続的な発展の方向は帰納的プロセスと確率的情報の拡大であり、データドリブン・ナントカに加えて確率的装置としての量子コンピュータの利用があるかもしれません。マネジメント的な文脈では「学習する組織」の浸透ということになろうかと思います。

一方、逆張り的に考えれば、次の非連続的な飛躍を生むのは、現場での帰納的アプローチから理論に基づくアプローチへの揺り戻しによるものではないかと予想しています。例えば、マネジメントにおいては組織行動理論の活用など。

土曜日の夜、ふと思いついたことを書いてみました。

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