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気軽に書くなら何に書くべきかという話

むかしから「研究者はブログを書くべきだ」という言説を散見する。知見をウェブで共有する利点は大きいので、これは研究者に限らない普遍的な事柄かと思う。一方でどこに書けば良いのかという指南は多くないとも感じる。今回は何か気軽に書きたい人に過去の知見から、いくつかのウェブサービスに関して私見を述べたい。 はてなブログ独自性の強いウェブ日記の「はてなダイアリー」が00年代前半のブログサービスの中で異彩を放っていたのも過去のこと。ブログブームが一段落した2010年代にスタートした「はて

    • 見えないモノを見ようとしてひたすら書きなぐってきた話

      かつて数学に於ける『次元』という考え方に触れたとき、私は物事の相関の多くが図表では容易に示せないことを悟った。以来私は物事について考えるとき、あるいは絡まった己の思考を整理するときは、ひたすら言葉を尽くすようになった。考えたことは逐一文章に書き記し、それをもって視覚化できない高次元の情報を解きほぐそうと試みたのだ。以下はその記録である。 ~2002年:大学ノート当時は手元に自由に使えるコンピューターがなく、B5の大学ノートにひたすら製図用のシャープペンシルでAbstract

      • 中古Let'snoteのすゝめ

        2019年秋にPanasonicのノートパソコン、レッツノートを中古で買った。正しくはLet'snoteと書く。 2ヶ月以上使ってみて気に入ったので、購入に至る経緯と使用感、中古購入は良い感じだという雑感をここに残すことにした。トップ画は実測。軽いです。 敬遠してきたLet'snote ずっと長くMacを使ってきたが、もしWindowsのノートPCを買うときはThinkPadやSurfaceを選ぶつもりだった。日本メーカーのものは苦手で、特にLet'snoteは敬遠してき

        • 3度目の正直

          思えば文章ばかり書いてきた。 昔から興味のある物事について深く考えてしまう。一度考え始めたら止まらない。朝から夜まで考えてばかりで、そのうち考えは肥大して、興味は執着へと変貌し、それでも考えることをやめられず、いつしか私は自分が生み出した思考の奴隷になる。 私にとって文章を書く、すなわち思考を言語化することは、そんな禍々しい思考から主導権を奪い返すことに他ならない。言語化で客観視された思考ならば、止められずとも軌道修正ならばできる。他人と思考を共有することもできる。もしか

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