見出し画像

三十稿を重ねた思い出と脱出する方法

脚本の直しをこつこつしています。

ウェブ会議で摺り合わせた内容を反映させて、次が第三稿になろうかという段階。大きく台詞を考えなきゃいけないな、とか、シーンごと変えなきゃいけないな、とか、大がかりなところは後回しにして、とりあえず細かい所をパソコンで直して、その原稿を紙に打ち出します。

紙に出した原稿を読みながら、改めて大がかりに変更する部分の下書きをしたり、言い回しで不自然なところを直したり、誤字をチェックしたりして書き込みます。それらをもとに、最終的にパソコンでまた直します。紙に出すのは、画面上では気づかなかった間違いに気づきやすいからです。理由は分かりませんが、視野が違います。

送る前には誤字などのチェックも兼ねて、小さくぶつぶつと声に出して読みます。最終的には人間が話す言葉なので、言いにくい表現や、重複した表現、意味なく長すぎる台詞は短く整えていきます。脚本家はずっと一人芝居をしているような気持ちになります。リズム感がないと、ドラマにテンポが出ないし、実際にドラマを見ていて、「あ~(この人が書く台詞は)ノッキングするなぁ」と思うことがあります。自分の台本でも「詰まる」ところは極力除くようにしています。

ここから先は

860字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?