【商品企画のプロセス】商品づくりを成功させる方法を学ぶ
商品企画はアイディアを考えることだけではありません。顧客のニーズに合った価値を創出しなければ、商品企画は成功しません。そこで、商品企画プロセスの基本的な流れをまとめました。
商品企画とは何か
そもそも商品企画とは、顧客の持つ課題を解決し得る新たな商品やサービスを考えることです。
顧客が求めている価値を創出するための方策を検討し、商品を通して価値実現を目指します。
顧客価値を実現する
顧客に対して価値を創出し、商品を提供するまでのプロセスは大きく以下の3つに分けることができます。
顧客理解
価値の具体化
商品の提供
どの段階においても、顧客が求めている価値を創出するためのポイントを意識しましょう。以下でそれぞれについて詳しく説明します。
1.顧客理解
まず最初に取り組むべきことは、顧客が抱える課題を認識し、何を求めているのかを明らかにすることです。
実際に顧客を見たり、話を聴いたりすることで不満や悩みを知り、本質的に理解することができます。
顧客を理解するためには、以下のような方法があります。
デプスインタビュー
フォーカスグループインタビュー
行動観察
アンケート調査
行動マッピング
カスタマージャーニーマップ
顕在化しており、顧客自身が認識している課題のみならず、無意識に抱えている課題まで明らかにすることを目指します。
2.価値の具体化
商品開発は5つのステップで進められます。
商品企画は商品開発プロセス全体に関わりますが、特に上流工程である「価値実現構想」「商品コンセプト策定」が重要です。
商品開発全体の成功につながるステップであるため、時間をかけて検討する必要があります。
顧客理解のための諸活動を通して得られたことを生かし、価値創出のための具体的なビジョンを設定します。
次に商品コンセプトを具現化するために仕様検討・設計を行います。
詳細な設計から試作・テストを行い、プロトタイプによる顧客受容性の確認をします。
生産のための設備やシステムが整ったら、品質の確認や量産試作を実施して生産準備をします。
3.商品の提供
商品を通して創造した価値を顧客に届け、課題解決を実現します。
価値の提供と並行して行うべきことを以下にまとめました。
顧客満足度を測定する仕組みを整える→継続的な顧客理解
顧客エンゲージメントを高める策を実行する 例)SNSでの持続的な情報発信
納入後のアフターフォロー体制を確立する
新たな顧客を獲得し、市場を拡張する手段を検討する
副次的な価値も提供する
商品の改善につながる仕組みを生み出すことで、以後も成長し続けることができます。
商品企画の失敗例と改善策
どんなに順調に話が進んでいても、失敗はつきものです。
ここでは、商品企画の場で実際によく起きる失敗とその改善策について見ていきます。
1.自社が商品を売り出す前に、他社が似たような商品を販売し先を越されてしまう。
⇐市場調査を入念に行い、常にスピード感を持って企画を遂行することが大切です。
2.企画の検討が進むうちに、前提や条件と合わないことが分かった。
⇐商品開発の上流工程(初期段階)で前提や条件を上層部までしっかりと把握しておく必要性があります。
もし企画を検討しているうちに、前提や条件が変わった場合は素早く修正に取り掛かります。
3.当初想定していたコストを上回ってしまい、開発が進まなくなった。
⇐顧客が何を求めているのかをもう一度考え、必要に応じて担当者と話し合ってコストを検討します。
4.抜け漏れが度々発生して手戻りしなければならなくなった。
⇐商品開発のスケジュールを具体的に、より綿密に立てて、万が一のことまでシュミレーションしておきます。もし計画通りに進まなくても、焦らずに柔軟な対応を取ることが求められます。
5.売り始めた後のコストが想定外にかかってしまい、利益が出なかった。
⇐システム販売の際は、アフターサービスにかかるプランやコストまであらかじめ考慮する必要があります。
商品企画を成功に導くためには、起こり得るミスをあらかじめ予測しながら進めていくことが大切です。上記のような失敗例を頭の片隅に入れ、もしもの時に備えましょう。
まとめ
たとえどんなに良い商品ができたとしても売上につながらないこともあり、商品企画はプレッシャーの大きい仕事です。
その一方で、粘り強く企画を行い、成功することができればやりがいを感じることができます。
”自分の案が商品として形になった!”
”多くのお客様の笑顔が見れた!”
諦めずに、商品企画に携わればこのような達成感を味わうことができるはずです。
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