見出し画像

雨の日は特別な自分になれる

雨の日の薄暗い雰囲気は嫌いではない。

テレビの色白な閃光とストーブの赤外線、

カーテンの隙間から漏れいる明るさを頼りに机に向かう。

風もない日は窓ガラスも穏やかで、

屋根やベランダの手すりに落ちる雨音がしとしとと数えらるほどである。

濡れた路面の上を車が走り抜け、水を攫う音がする。

幹線道路から中に入っているため行き交う車も少なく、

その感覚も心地よい程度。

遠くで救急車両の音がする。


五感が冴え渡る。


偶に夢を見る。

凄い昔の知人だったり、見知らぬ女性だったり。

そんな日は、特別な出会いがあったりする。


第六感というやつだろうか。

あの日も雨だった気がする。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?