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ソニーWH-1000XM5聴いてきた(100%音質特化レビュー)

郊外の家電量販店にもかかわらず、早くも店頭に実機展示を見つけて、聴かせてもらいました。
やはり、今回も発表と同時にYouTuberたちのレビュー動画が出たり、毎回ソニーのマーケティングの積極果敢さが商品以上に驚きだったりします(笑)

つべこべいわず、一聴。音質が全て。

・低音:
相変わらず強めの、いわゆるソニーサウンド。ただ、前作(WF-1000XM4)よりはいたずらな量感が減って解像感が増したように思う。このあたりは完全ワイヤレスWF-1000XM4にも見られる傾向で、原音に近づけていこうという最近のソニーの意思を感じる。
・中高音:
前作(WF-1000XM4)までを買わなかったのはざらつきと不自然さ。
→ここはかなり改善!音量をあげてもざらつかず、滑らか。今回珍しくドライバーの刷新にも言及しており、これが寄与していると思う。
※なお、最初、中高音がイマイチと感じたのですが、途中でコーデックがLDACになってないことに気付き、LDACオンにしたところ、上記のように改善しました。
・艶感、定位感、音場
ここはやはりソニーらしく、モニター的であり、オーディオ的な生々しさや臨場感からくる感動は薄め。

まとめ

良いところは、前作と比べて非常に「素性」がよくなった音質です。
悪いところが消えました。モニターサウンドが好きな方、音楽やっているような方ほど、好感がもてるサウンドではないでしょうか。
素性がよい、というのは非常に重要なところで、どの音域にも弱い部分がないので、「イコライザーでいかようにもできる」ということです。低音の迫力や、倍音の気持ち良さなど、意図した設定に応えてくれる実力があります。
イコライジングは邪道とする人もいますが、私の持論では、そもそもメーカー側も聴こえを良くするためにデフォルトで弄っていたりするので、積極的に使えばよいものです。

悪いところは、オーディオ専業メーカーのような、特筆すべき音質の特徴はありません。
やはり、ここを求める人は、ワイヤレスヘッドホンでいうと、ゼンハイザー、B&W等がよいでしょう。よりナチュラル志向ならSHURE、アメリカン好きならBOSEという選択肢もあります。
上記で「素性がよいので、イコライジングすればよい」と書きましたが、根本的なアコースティックなノウハウが違うと、艶感、定位感、音場の作られ方は真似できません。
ただ、ソニーはLDACがあり、前作まではコーデックよりもドライバーで負けていたのですが、今作はLDACの恩恵を得ただけの精緻さを感じますし、そこは欧米ブランドより上をいっています。
価格的にも、ほぼ五万円の高級機となり、欧米ブランド以上になってしまっているというのも悩みどころです。

個人的には、外出時に、わざわざイヤホンではなくヘッドホンを持ち出す意義がなにか。
それは「オーディオルームを持ち出す」体験で、イヤホンで味わえない没入感があり、リッチな体験であることが大事なわけです。
ソニー製品は毎回値下がりも激しいので、その時に入手して、素性のよい音をベースにイコライジングで追い込むのは選択肢のひとつです。
ただ今後欧米ブランドが、LDACに対応した新商品を出してくることもあるでしょう(SHUREでは出てますし)。


しばらく悩みます。。
しかし、これから暑くなる季節にヘッドホン新商品をだすのはなぜ?本商戦時に値下がりしてるだろうから、また悩むんだろうなあ・・・

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