備忘録#3 プログラムの作成手順

プログラム開発は、多くの段階を経て成り立っています。ここでは、プログラミングの流れを理解しやすいように、プログラムの作成手順を簡潔にメモ。プログラムを作成するための準備や依頼に必要な項目です。
一見複雑に感じるかもしれませんが、料理をする過程と似ています。各ステップがレシピの指示にあたり、最終的な料理が完成するまでの道のりを追うのと同様、プログラムも段階を追って形作られます。
具体的なプロセスは以下の通りです:要求仕様の理解、要件定義、設計、コーディング、統合とテスト、デバッグ、最終調整。


1. 要求仕様に基づいた要件定義(メニュー決定と材料の選定)

プロジェクトの目的と目標を元に、実現するための具体的な機能や要件を定義します。このステップでは、プログラムが何をしなければならないか(機能)、どのような条件下で動作するか(条件)、ユーザーの入力やシステムの出力は何か(入出力)を明確にします。
 言い換えると、料理を始める前に、何を作るのか(メニュー)を決め、必要な材料を選びます。プログラミングでは、これが「要求仕様」と「要件定義」に相当します。ここで、プログラムが何を成し遂げなければならないか(料理のメニュー)、どのような機能が必要か(必要な材料)を決定します。

2. フロー化と設計(レシピの作成)

要件定義を基に、プログラムの流れを図示するなどして視覚化します(フローチャートなど)。このプロセスでは、プログラムの各部分がどのように相互作用するか、どのような順序で処理を行うかを設計します。ここでの設計は、後のコーディングをスムーズに進めるための「青写真」となります。
 言い換えると、レシピを作ることが、要件定義に基づいた作業手順の明確化(フロー化)になります。

3. コーディング(料理の実行)

設計に基づいて、実際にプログラムのコードを書きます。このステージで、具体的な機能を持つ関数を定義します。関数は、特定のタスクを行い、必要に応じてデータを受け取り(引数)、結果を返します(戻り値)。良いプラクティスとしては、一つの関数には一つの責任(Single Responsibility Principle)を持たせることが推奨されます。
 言い換えると、レシピに基づいて料理を始めるのが、プログラミングにおける「コーディング」の段階です。具体的なコーディング作業は、レシピの指示に従って材料を調理することに例えられます。関数やクラスを定義することは、それぞれの料理工程を担当する小さなシェフのようなものです。

4. 統合とテスト(試食と微調整)

定義したすべての関数を組み合わせ、全体としてプログラムが要求仕様を満たしているかを確認します。プログラムの各部分が正しく連携して動作するかを検証し、バグがないか、想定した通りの動作をするかをテストします。
 料理が完成したら、味見をして最終的な調整を行います。プログラミングでは、これが「統合とテスト」のフェーズです。作ったプログラムが仕様に沿って正しく動くかを確認し、問題があれば修正します。これは、料理の味を試して、塩加減を調整することに似ています。

5. デバッグと最終調整(盛り付けと仕上げ)

テスト中に見つかった問題を修正し、プログラムのパフォーマンスやユーザビリティを向上させるための調整を行います。この段階での作業は、プログラムを実用的なものとするために不可欠です。
 料理の盛り付けと仕上げが、プログラムの「デバッグ」と「最終調整」に相当します。料理で見た目を整えるように、プログラムでもユーザビリティを向上させたり、パフォーマンスを最適化したりします。最終的には、料理が食べられる最良の状態で提供されるように、プログラムも使用者にとって最も使いやすい形で完成させます。

作成日:2024/06/09 初版

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