反省会のTips(コーチ視点)

先日のRUGsコミュニティCUP#1 VALORANT大会で辛くも勝利しました。
応援いただきありがとうございました。

しかし、ここで立ち止まってはいられないので、今後に向けてより一層鍛錬を重ねていく必要があります。

本題です。

大会を自ら代理で出場したことで、ふと改めて思ったことがありました。

勝った喜びを分かち合える瞬間は一瞬です。


そして「勝った」というたった一個の事実しか共有していないためそれまでの過程(試合中の出来事や試合までの取り組み方)やミスしていた部分を見過ごしかねないと個人的には考えています。

皆さんも自分の強かったクリップって意気揚々と編集したり、何回も見返して気持ちよくなりますよね?
僕もそうです。見たくない部分には蓋をしたくなります。

ちなみにこれは気持ちよくなるモードと、しっかり時間を改めて自ら設けて反省するモードを区別することで幾分か改善されます。

僕たちに関しても、勝った部分はそこそこに、どちらかというと取れなかったラウンドを中心に振り返る必要が本来はあります。


勝った部分を全く見るな!というわけでは決してないですし、勝った理由を分析することも同じくらい大事です。しかし負けた部分を疎かにするのも違うよねってことです。

反省会のTipsですが、デブリーフィングではお互いのミスや非合理的な行動を指摘し合う必要があるため、若いプレイヤー同士の間では亀裂が生じやすいです。(以前どなたかのXのポストが流れてきていましたが、特に成功体験に依存している場合、理論と経験の不一致が発生したりもします。)

コーチの役割はこういう時に必須になります。

まず、ホットデブリーフィング(試合終了後すぐに行うもの)とコールドデブリーフィング(改めて時間を設けて行うもの)に分けて行いましょう。

試合の熱冷めやらぬまま行う反省会はついつい気持ちが高ぶりやすいです。
言わなくていい(不必要な)発言が出てしまう可能性も高くなります。

年頃のプレイヤーなので、プライドもあります。
高圧的に論破したり、言われっぱなしが嫌で話題がいつのまにか変わっていたり、何の話なのか分からなくなったり、意地を張って偏ったプレイや思考に陥ってしまったり、チームで競技をやっていた人は皆さん共感いただけるかと思います。

誰しも通る道です。それがいけないことかと言われると究極そうでないです。
ただ、たった一個の事象を反省するのに膨大な時間がかかるし、軋轢も生まれる→ミスコミュニケーションや解散に繋がる→反省が活きない可能性が高くなるってだけです。
効率的かどうかの問題です。

つまり効率的な勝ち方や練習を目指してるのにめちゃくちゃ非効率的な反省会やってるのってどうなの?もったいなくない?ってことです。

ただそうした反省会を経験した年配プレイヤーが気を使ってくれるチームももちろんあったりします。

以上のような、非効率さを排除するために、(ここまで書いて我ながら効率厨すぎてワロタ)

まずはホットとコールドを分けてみましょう。
危なくなったら後日にまずは回してみましょう。
遅すぎず、早すぎずが良いです。目安としてはとりま一回寝ましょう。休みを取っても◎


次に、いくら間をあけたとしても無理なもんは無理なときがあります。

その際は、「まずは言いたいことがある人に全部言ってもらう」を重視しましょう。
意見が途中でさえぎられると話題がすり替わる原因になります。

その人が何を言いたいのかということをしっかり定めましょう。

ちなみにこの段階で試合以外の部分の話題が出てきた場合
ex.「もっと個人練習しろ」「ほかのチームに行きたい」「別のメンバーを入れたい」
は、そもそもの目標設定が曖昧だったケースが考えられます。
個人でなくチームで行うゲームなので各々の目標がバラバラすぎるとそうなりやすいです。またチームのルールを設定していなかった場合も同様です。

この目標設定やルール設定に関してはまたモチベがあるときに別の記事に書こうかなと。


話を戻し、ではそのうえで、今度は意見が割れる可能性がでてきます。
あなたがコーチならどうしますか?

まず、あなたもVALORANTに割と精通しているコーチで、自分の理論や勝ち方などを持っているとします。

「Aさんに賛成だけど、Bさんの言っていることは効率が悪いorリスクがあるor合理的じゃないと思う。」

こういう風にコーチ自身も思っていたとして、どうしますか?

どれだけ効率が悪くても勝てる確率があるゲームです。


とはいえ、「まぁ勝てるかもしれないけど、、、」って作戦はあんまり取りたくないですよね?


僕も昔は同じことを思っていました。

ここに関しての対応方法はコーチの腕前によると思いますが、僕のやり方はとにかく「試してみる」です。

トライアンドエラーを繰り返して改めて失敗した原因、成功した原因を分析する。

そうすることで一見「勝てるかもしれないけど」って作戦が「こうしたら結構強いぞ・この条件だったら強いぞ」に変わることもありますし、「やっぱりこっちの方が理論的にも強いよね」と再認識できる機会にもなります。


ここまでで僕の言いたいことというのは、「コーチは理論信者にならない方がいいんじゃないか?」ということです。
常に自分の考え方に疑問を持ち、アップデートを繰り返す。
コーチが素直にそれが出来なければ、選手が素直に意見を受け入れてくれることはありません。

もちろん最低限の知識や哲学などは持っておくべきだとは思いますが、
理論信者だった僕のしくじり体験も含みます。マップとかエリアとかリソースとかVALORANTのこと以外に目を向けた方がよかった時もありました。

質の高い反省会を目指すためにご参考になれば幸いです。
ぜひみなさんの反省会中の取り組みも教えてください!


次は今日の記事に関連して、「仲の良さって必要なのかどうか」とか「持つべきプライド、捨てるべきプライド」とか書いてみよっかなって感じです。

ではまた。


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