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KN
2019年7月18日 08:43
菜々子と再会して、1週間が過ぎた。僕は、あの時の興奮がようやく治ってきていた。こんなに自分が動揺するとは思わず、驚いた。菜々子とは、何もなかった。それは本当だ。ただ、僕が一方的に憧れていた。だから、美穂に対しては少し後ろめたかった。菜々子は、クラスの男子の高嶺の花だった。目鼻立ちがしっかりしていて、美人な上にスタイルもいい菜々子にだれもが目を奪われ、あわよくば彼女にしたい、と狙っていた。
2019年7月17日 18:41
再会は、突然だった。8月6日。甲子園が開幕したと朝からテレビで報道していた。ひどく蒸し暑い午後だった。予想最高気温は三十八度だった。もっと暑いんじゃないかと、根拠もなく思った。僕は彼女と池袋の水族館へ向かっていた。彼女の美穂とつないでいる右手が汗ばんでいる。本当は、こんな暑い日に手なんかつなぎたくない。振りほどきたい気持ちを必死に抑える。美穂は、依存するのが好きだった。そして、いつだって