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DeNAの帽子がニューエラじゃなくなる
1月19日、ごく一部の野球ファンにとってはかなり衝撃的であろうニュースが飛び込んでまいりました。
2022シーズン、横浜DeNAベイスターズはチームのオフィシャルキャップサプライヤーを変更することとなりましたのでお知らせいたします。
今シーズンより「'47」(フォーティーセブン)を展開している株式会社OSM Internationalと契約いたしました。
オフィシャルキャップサプライヤー契約に伴い、公式戦における選手着用キャップが'47製に変更になります。
また、BAYSTORE各店で販売される新商品キャップについても、'47製の製品が販売されます。
なお、本契約に伴いBAYSTOREにおけるニューエラ社製のキャップ販売は、今シーズンまでとなります。
あらかじめご了承ください。
思わず声を失ってしまうほどの衝撃を受けました。
DeNAの帽子がニューエラじゃなくなるなんて…
しかもよりによって「'47」だと…?
その上、ニューエラキャップのグッズ販売自体も終わり…?
こ、これは、歴史が動くぞ!
というのは割と大袈裟な話でもなくて、「NPB×ニューエラ」のパイオニアはベイスターズなんですよね。
巨人にお株を奪われた感が強かったですが、元祖はあくまでベイスターズ。
MLBの公式サプライヤーとして全30チームとその傘下マイナーチームにキャップを提供しているニューエラを日本に持ち込んだのがベイスターズだったんですよ。
まあ、ファッションアイテムとしてはまた別ルートで持ち込まれてはいるんですけど、ニューエラが日本に定着するきっかけの一つがベイスターズであることは間違いありません。
そんなベイスターズが、ニューエラを切ってよりによって「'47」に行くという。これはまさに「歴史的転換点」と言っても全く過言ではない。
ここで、ニューエラと'47がどんな会社を雑におさらい。
ニューエラ
1920年に、ニューヨーク州バッファローに創業した帽子屋がルーツ。
1930年代に新規事業開拓の一環としてMLBチームへの試合用キャップ提供を始める。その後徐々に成果を挙げ、1990年代にはリーグとの独占契約を果たすに至る。
'47
ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パーク周辺の露店がルーツ。新聞やアイスクリームが主力商品だったが、レッドソックスのペナントを販売したところ大ヒットとなり、1947年に土産物屋として創業。
帽子はあくまでラインナップの1つだったが、評判を受けて徐々に帽子を主力とするアパレルショップへ転換。
1番の着眼点は「ニューヨークvsボストン」というライバル関係がここにもあること。
ヤンキースタジアムでは'47はほとんど売っておらず、逆にフェンウェイパークではニューエラの売り場面積が極端に狭いそう。
そういった関係にある中、ニューエラから'47に乗り換えたDeNA。
歴史、動いちゃうんじゃない?
それと、ものすごく個人的な感覚の話をすると…
既に'47を試合用キャップに使っているロッテや楽天を見ていると、どうにも'47はスポーツウェア向きじゃないように感じるんですよね。
あくまで「アパレル商品」「ファッションアイテム」というか。
一方、MLBで使用されているニューエラの「59FIFTY」というモデルは、メジャーリーガーのために開発され長年改良を重ねられてきた、歴とした「スポーツウェア」な訳です。
今でこそファッションアイテムとして位置付けられることの方が多いですが、根っこはあくまでスポーツ用品。
なので、「ユニフォーム」として見たときにカッコいいのはニューエラじゃないかな、と。
そういうところにアイテムのルーツの差が出ているような気がします。どっちが良いとか悪いとかではなく、特性の問題。
別にメジャーリーガーだからカッコよく見えるとかではなく、ニューエラを使ってる巨人やDeNAと比較してもそう思う訳で。
私自身が野球好き、ヒップホップ好き、ファッション好きと様々な面からニューエラを愛しているということを差し引いても、今回の変更に関しては少し残念だな、という思いがどうしても拭えません。
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