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ほしとんで、感じた心を表現する日本語の奥深さを知りました #呑みながら書きました

こんばんは!
最高気温が氷点下の信州からお送りしております。最低気温じゃなくて最高気温ですからね!ちなみに最低気温も氷点下です!

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どうやって入手したのか全然覚えていないMALT’Sのジョッキで、中身は角瓶の水割り。部屋の中を暖房駆使してガンガン暖めて薄着で書いています。コタツでアイスに並ぶ冬の醍醐味♪

さて、毎回好きなものを勢いのままに語る #呑み書き 。
今回は『ほしとんで』という漫画の紹介になります。個人的圧倒的本年ベストワンと思っていた映像研を押しのけて、5巻完結したこの作品を優先全巻入手するというバケモノ漫画になりました。語彙を扱う作品なのに語彙を失うヤバい作品を知ってしまった。マジヤバい。

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ざっくり概要を説明しますと、八島大学芸術学部、通称「やし芸」に入学した主人公の尾崎流星が、所属した俳句ゼミを通して知る俳句のルールと個性的な人たちとの交流とを描いた作品。

もうね、日本語の奥深さ、文化の奥深さ、歴史の奥深さ、表現の奥深さ。知れば知るほどまだ足りない、もっともっとという中毒症状が出る作品でした。

タイトルの『ほしとんで』は多分主人公の流星《りゅうせい》という名前に関連していると思うのだけど、作者が「ほんとしんで、に見える」と相当気にされてて、いやいや全然わたしには見えないから大丈夫ですよ!!!とお伝えしたい!!!

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弱さ、あるいは無防備さ、そういった創作者の抱えがちなネガティブに対してとてもとても優しい。間違いを責めないで軌道修正されて、折れそうな心は守られて、攻撃的な人は誰もいない。

ある意味、理想郷が描かれている世界です。

主人公を中心に、関わる人の全員が個性を発揮したうえで人を思いやる善人さを持ち合わせていて、とにかく安心して読み進められる作品です。なんなら傷ついた心を持つ創作者にとっては癒しになること間違いなしです。
「季語」とか「型」とか「礼儀」とか、俳句の良さについて伝えたい要素はたくさんあるんだけど、創作者の繊細なメンタルの揺らぎを表現して、それを救い上げている点は、この作品のすばらしさの根源なのです。

大学に行きたい。

私は理系人間なので実験とかメカニックとか試走とかコードとかデバッグとかがもちろんすきなんですが、こういう文系の専門分野にどっぷり浸かって学びたいって猛烈に思います。今からでも全然したい。

登場人物の魅力がまたステキなんです。

先生に間違えられる年齢不詳さの晴信くん!一見奇天烈ながら心優しい彼は作中でも人気だし読者もファン多いんじゃないでしょうか。
「自分かと思った」の声を集めた薺《なずな》さん。創作系にいがちなこじらせ女子像を表してる彼女ですが、意外にもフリルブラウスや膝上スカートなどガーリーなファッションが私にとって注目ポイントでした。
レンカさん、日本育ちなのにハーフの容貌で特別視されがちだった彼女が俳句ルールの中で純粋に自分の創作を評価される過程がグッときました。良い意味で真面目で有能で、体育会系の口調も好き。
赤ちゃん連れ学生のみどりさん、お母さんになっても学生として学業に携われるのってすごく理想でこれからどんどん普通になっていくといいなと思います。ぶれない一貫性で魅力的なキャラでした。
なんなら一番無個性で地味な主人公・流星が優しくて、周囲の優しさに守れているのが良い。
そして彼らを取りまとめる俳句ゼミ講師の坂本先生。笑顔を見せないし言うことが単刀直入だけど怖くない。ボソッと言う言葉に引っ張られたりもして。好きです。

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厳しめ先輩の隼さんも良かったな。

この作品を知ったのはこのnoteを読んだから。

人生が変わったと言えます!本当にありがとうございます!
歳時記、買いたい。

実は国語は得意科目で、中でも古文は点数稼ぎで、その要因の一つが百人一首に親しんで育った環境もありました。

今回この『ほしとんで』を通して知った俳句の表現がまた新たな古来の日本語の奥深い世界を広めてくれました。

あぁ、誰かとほしとんでについて呑みながら語りたい。

「〇巻の〇〇ページのこの一コマにジーンとした!」

「この時の先生の表情、いいよね!」

呑みながら延々と語りたい!

そんな作品に出会いました。

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