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東京九段下のしょうけい館に行きました

日暮えむさんが連載している「語り部Sさんの話」。
その語り部Sさん、こと、さるわたりさんとTwitterで繋がったことをきっかけに、東京にあるしょうけい館に興味を持ちました。
以前えむさんも紹介されていたのですが、当時はまだ自分が行くことになるとも思わず、今回改めて場所を調べてみたら九段下。

1月にちょうど東京に行く予定があって、九段下なら徒歩圏内です。予定に組み込めます。
遠方に行くとき、動かせないメインイベントを中心にして、その前後の余白時間で行動できる範囲内で予定を埋めていく方式です。このように突発的な優先事項が入ったら融通が利くように計画しています。
ご当地グルメやアウトドア用品店なんてまたの機会にいつでも行けますからね。

というわけで、やってきました。

コンビニの角から入ったところにある入口

しょうけい館。

こんな立地の良い場所なのに入場料は無料です。
しかも、荷物を預けるロッカーも設置されていました。100円玉が戻るタイプなので実質無料。ホテルにチェックインする前で荷物を抱えていた私は本当に助かりました。

身軽になってゆっくりと巡る館内は、心に深く響くものばかりでした。
ゲゲゲの鬼太郎でおなじみの水木しげる氏も、戦争で腕を失った戦傷病者の一人として有名です。彼の残した戦争中の記録が、様々な出来事とリンクしています。

館内撮影禁止なので写真はありませんが、直にこの場所で見てほしいと思う展示の数々です。

こうして手記や遺品、家族に宛てた手紙が残っていることは、戦時中の記録としての価値はもちろん、それ以上に生と死に直面する彼らの想いに触れて心を揺さぶられます。若くして戦地に赴く彼らがなんとかして生き延びようとしたり自分の生きた痕跡を残そうと必死に残した記録の数々。絵を残している人が多いことも印象的でした。

重傷を負いながらもなんとか生きて帰国したとして、帰って来てからの職業に苦労する様子も数々残っています。
失った体を補助する器具の展示や仕事の様子は見入りました。
タバコをつまめるように改造した義手についての制作の苦労と開発の想いは特に時間をかけて拝見しました。

戦時中、出兵する側も待つ側も、誰もが無事である保証のない時代。
記録に残らない数多くの命もまた感じさせる場所でした。

体験記の冊子も無料配布。素晴らしすぎる。

帰りは、来た時とは反対側の出口から。

よく見るしょうけい館の外観はこちら側だった

アクセスの良い場所で、そして少し路地に入った静かな場所にある建物です。

生きて当時を知って語れる人が減っていく中、少しでもこの命がけの記録が伝えられていくようにと願います。

【追記】
日暮えむさんのnoteで紹介していただきました!

いろんな人に知っていただくことで行動のきっかけに繋がってくれたら嬉しいです。


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