日本に二つしかない五稜郭!長野県佐久市臼田の龍岡城五稜郭
一般に「五稜郭」といえば、その特徴的な星型の城郭と歴史上の出来事から北海道函館市に存在する五稜郭が圧倒的に有名です。
実は日本にもう一つ、長野県にも五稜郭が実在しています。
それが今回訪れる「龍岡城五稜郭」です。
歴史的建造物っていうだけでも興味深いうえに、星形という珍しい形状。好奇心そそられますよね!
長野県の五稜郭、龍岡城址
爽やかな初夏の陽気の中、長野県佐久市臼田にある五稜郭へと出かけてきました。
長野県は2020年5月14日付で緊急事態宣言が解除されましたが、まだ県をまたいだ往来は自粛方向です。今回は人との接触を避け、自家用車による県内移動をしました。
「五稜郭であいの館」という施設に無料駐車場があります。
ただし、現在は休業中(2020年5月現在)。
お手洗いは貼り紙にもあるとおり近くにある五稜郭公園を利用とのこと。そちらも無料駐車場があります。
建物をぐるっと回ると、佐久市の名産である鯉と恋をかけたものと思われる石造(道祖神?)が設置されていました。癒されます。
この施設の目の前に、龍岡城五稜郭の大手門があります。
星形の敷地内は現在小学校になっています。
橋の先は学校施設なので原則として関係者以外立ち入り禁止となっています。
城址を真上から見た図。見事な星形。
堀と石垣に沿って、ぐるっと周囲を回ってみます。
複雑な角度をつけて正確に折れ曲がる堀の石垣、緻密な計算のうえで建造された跡を感じます。ただの真四角じゃないからそれなりの専門知識が必要ですよね。
星形の鋭角部分。
五芒星と考えるならこの角度は36度になりますが、見た感じもっと角度ありそうです。
ここには案内標識もあります。
お掘に沿ってさらに進むと、再び橋が現れました。
ここも渡ると小学校の敷地内に入ってしまうので、ここまで。
藤や矢車草など、この季節の花が咲き並んでいました。
さて、この先はお堀がなくなり、石垣沿いに道を進みます。
正面に公園が見えてきました。
石垣の鋭角で振り返るとこの景色。左が来た道です。
この鋭角から先は畑になってしまい、道路は石垣から離れます。
五稜郭公園。
公衆トイレや川村吾蔵記念館などの施設もあります。
地面には、星型城郭の模様が描かれていました。
もう少し高い位置から撮影出来たらよかったけど、この辺りは平地で展望台らしきものが何もないのがちょっと残念です。
大人が滑り台に登るのもちょっとね。
五稜郭ですが、この先は畑と私有地が続いて石垣沿いに道をたどることはできません。
【ここまでの経路】
ここで大手門に戻ります。
そして今度は反対方向へと進みます。
右端に見えるのが大手門の橋。
大手門から向かって左側に進んで、最初の鋭角です。
用水路からの水が流れ込む場所に、大量の鯉たちが集合していました。
さらに、星状の複雑な角度のついた堀と石垣が続きます。カッコいいなぁ。
歴史を感じるアーチ型の橋と、学校施設らしい大きなポプラの木。
ここは裏口になるんでしょうか。
小学校のグラウンドを超えた奥に見える建物はおそらく、移設されて残っている史跡「龍岡城御台所」かと思います。見学したてみたい!(HPによれば要事前予約とのこと)
さて、この橋を通り過ぎるとその先も道が途切れて私有地に入っていくようでした。
星形城址の外周巡りはここまで。
【ここまでの経路】(青色が後半)
龍岡城五稜郭の周辺は道が細く、周囲には私有地や民家が並び、また小学校があるため平日は子供たちの往来もあることが予測できます。
通行の際はくれぐれもお気をつけて。
簡単に臼田(うすだ)の紹介
龍岡城の最寄り駅はJR小海線の臼田駅。
五稜郭までは1.5kmほどだそうなので、駅から徒歩でも十分行けそうです。
現在は合併して佐久市の一部となった旧臼田町は、大きな街から離れた環境が天体観測に向いている地域で、星の町としても有名です。
巨大パラボラアンテナで有名なJAXA臼田宇宙空間観測所をはじめとした宇宙に関連する施設も多数あります。
昔行ったことがあるんですが、この先に本当に施設があるんだろうか、と不安になるほど延々と山道を走ったさきにぽっかり建つ超巨大パラボラアンテナは圧巻でした。
臼田駅前の標識。
国土地理院認定の「日本で一番海から遠い地点」があるのも臼田。山道を登った先にあるそのポイント、一度は行ってみたい場所です。
ちなみに2番目に遠い地点は北海道だそう。五稜郭といい臼田は北海道と共通点を持っていることになります。
到達記事はこちらがオススメ。
かなり本格的な山道なので、必ず山歩き装備で!
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往来が自由になり、堂々と長野に遊びに来てくださいねって言える日が早く訪れる日を願いながら。
終