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成人式が平日となった日

 2021年はコロナの影響で私の地元の成人式が中止になりました。そんな私にとって成人式が中止になった時の心情を書き留めておきます。

 実際、私の地元の成人式はなくなるんだろうなと中止が決定する前に薄々感じていました。私の地元はド田舎で、毎年の成人式ではいろんな所から一斉に人が集まります。更にド田舎なので高齢者も多く、感染した際かなりのリスクもあります。なので、いざ中止が決定された時は、「そりゃそうだろうな。」くらいの感覚で受け止めました。

 かと言って私自身、成人式が中止になってもそこまで苦にはなりませんでした。中止になるという確信が自分の中であったのでそれで軽減されているのもあります。成人式があるなら行くという感覚になっていました。そもそも成人式は一生に一度とよく聞きますが、私自身そこまで特別とまでは思っていなかったのもあります。私は男なので女性のように、振袖を用意する準備がありませんし、個人的には久しぶりに中高の友達に会うくらいの感覚です。

 いざ成人の日当日はいつもの休日と変わらず、友達と家で遊び、のんびりと休日を過ごしました。その時はその時で楽しい時間を過ごしていました。しかし、インスタグラムを見てみると、今年成人式があった友達は成人式のストーリーや写真が投稿していて、苦ではないと思っていた自分が「やっぱり成人式はいいな。」と思いました。何といっても楽しそうなんです。もし地元で成人式があったら私もこんな風に楽しいんだろうなと思いました。勿論、成人式が中止になったから、その日にバイトに行くというストーリーもあがっていて、少し笑えましたが。スーパーに買い物に行った時、髪を派手にしてスーツを着た人達を見かけ、ふと羨ましいと思ったのが本音です。

 そこまで特別な日ではないと思っていた成人式も、いざ中止になると寂しくなるのが実際の所です。もともと楽しみにしていた人は私以上につらい思いをしたのではないのかなと思います。仕方ないと受け止めるしかありません。コロナが収まり同窓会とかで「こういうことがあったよな。」と笑い話になるといいなと思っています。

(これは2021年1月に書いた記事です)

著者:Y.K